教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

ベルリン自然史博物館の標本デジタル化プロジェクト「ZOOSPHERE」

 ベルリン自然史博物館が、標本を高解像度でデジタル化して誰にでも見られるように公開しています。ベルリン自然史博物館の6階建ての建物の大部分を標本が埋め尽くしているそうで、そのままでは見られる人は限られているのを、こうして公開するのはとてもいいことだな、と思います。
www.zoosphere.net

 アクセスしてみると、ずらりと標本が並びます。
f:id:ict_in_education:20151105054404j:plain
 クリックすると、その標本が拡大表示されます。
f:id:ict_in_education:20151105054646j:plain
 標本の写真の右上にある上下左右のボタンを押すことで、標本を違った確度から見ることができます。
f:id:ict_in_education:20151105054737j:plain


 このプロジェクトについては、博物館が一生懸命、標本をデジタル化してオンラインへ移行し誰でも閲覧可能にしている - GIGAZINEで読んで知りました。
 記事中に標本の数が書かれていますが、本当に膨大な数です。

今回の標本デジタル化プロジェクトによって、模式標本をもとに超高解像度のデジタル画像を作ることができ、保全生態学の分野に大きく寄与できるかもしれないと期待されています。ベルリン自然史博物館は約1500万種の生物標本を保有していて、合計3万5000個の棚に収納してあるそうなのですが、記事作成時点では1万個の棚についてデジタル化を終えているとのこと。
博物館が一生懸命、標本をデジタル化してオンラインへ移行し誰でも閲覧可能にしている - GIGAZINE

 博物館はいつでも行けるという場所ではないので、こうしてデジタルで見られるようになるのは本当にいいところだと思います。

標本のデジタル化に携わっているメンバーは、「デジタル化した標本を、研究者にも一般の人々にも見てもらいたい」と語っていて、実際に以下のサイトからベルリン自然史博物館の所蔵している標本の3Dモデルを見ることが可能となっています。記事作成時点ではハチやコガネムシの3Dモデルが多めですが、今後も新たな昆虫のデータが追加されていく予定とのことです。
博物館が一生懸命、標本をデジタル化してオンラインへ移行し誰でも閲覧可能にしている - GIGAZINE


 昆虫の名前など英語なのですが、もしも教室で見せたいときには英語名をあらかじめ調べておいて、提示するといいのではないでしょうか。さまざまな時代の標本もあるので、絶滅危惧種となっているものを見せることができたり、進化の多様性を見せることができたり、と下準備によってはいろいろと見せられるのではないかと思います。

(為田)