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【思考実験アンケート】もしも私が“学校長”だったら…?(2020年4月27日版)

 学校の休校が続き、学校が教育だけでなく、安全、福祉などの機能も担っていて、先生方が支えていてくださっていたのだということが、改めて認識されている状況だと思っています。
 さまざまな「学校は○○すべきだ」という声も聞こえてきますが、そこで重要なのは、「何を問題として捉えているか」ということだと思います。それを「自分ごと」として考えてみる【思考実験】をするために、「もしも私が“学校長”だったら…」というアンケートをとりました。2020年4月27日11:00現在までにいただいた回答を以下にまとめています。
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 休校期間の延長が検討されている自治体も多いと思います。そのなかで、学校での準備作業も並行して進んでいると思います。連休に入る前に、考える材料として提供したく、2020年4月27日版として公開します。

もしも私が“学校長”だったら…

 もしも自分が“学校長”だったら、「今の状況で最も重視するのは~~~。そのために、すべきことは~~~。」という定形でのアンケートにお答えいただきました。ご記入いただいた職業も参考に入れました。

  • 【小学校講師】もしも私が“学校長”だったら、今の状況で最も重視するのは子ども、教職員の安全の確保。
    そのために、すべきことは在宅学習、勤務体制の構築
  • 【教員】もしも私が“学校長”だったら、今の状況で最も重視するのは生徒と教職員のコミュニケーションの場作り。
    そのために、すべきことはまずは健康に注意することを日々皆さんに呼びかけたい
  • 【教員】もしも私が“学校長”だったら、今の状況で最も重視するのは児童・生徒とその保護者の、心的サポート。
    そのために、すべきことは児童・生徒とその保護者との、コミュニケーション手段の確立。
  • 【会社員】もしも私が“学校長”だったら、今の状況で最も重視するのは学校と子供・子供同士の関係性づくり。
    そのために、すべきことはコミュニケーション手段の確立
  • 【   】もしも私が“学校長”だったら、今の状況で最も重視するのは学校という物理的な空間がなくても、子ども・先生・保護者がお互いにつながることができる場をより多く確保することを考える。
    そのために、すべきことは
    • 既存の方法で何ができるか洗い出し(電話・郵便・メール・ホームページなど)
    • 子ども・保護者・教職員の状況の把握(困っていること、端末や回線、活用スキルなど)
    • 子ども1人1アカウントの確保
    • 結論だけでなく意思決定プロセスを含め可能な限りていねいに説明
  • 【会社員】もしも私が“学校長”だったら、今の状況で最も重視するのは児童生徒の命を守る。
    そのために、すべきことは
    1. 自宅待機と外出自粛
    2. リモートでの学習提供
  • 【教育公務員】もしも私が“学校長”だったら、今の状況で最も重視するのは幼児児童生徒と学校にかかわる職員全員の命を守る。
    そのために、すべきことは休校措置を延長。いっそのこと9月スタートとして学びの準備を進めていく。
  • 【公立中学校長】もしも私が“学校長”だったら、今の状況で最も重視するのは
    「先ずは学校としての役割を停止させないこと」
    「目の前に子供がいない状況であっても家庭と連携し双方向を保つこと」
    「子供の安心、安全に心を配り、きめ細やかな対応をすること」。
    そのために、すべきことは、
    「学校の役割が再検証されているとはいえ、それはコロナ後にやればいいこと」
    「先ずは通常の授業や行事がある想定で勤務すること」
    「出来ることは柔軟にスピード感をもって行う(ICTの活用など)」
    「教職員間のコミュニケーションを書かさないこと」。
  • 【教頭】もしも私が“学校長”だったら、今の状況で最も重視するのは児童生徒の「つながり」の保障 先生と友達と。
    そのために、すべきことはオンライン・お手紙・リスクを下げた校庭開放
  • 【会社員(宮城県)】もしも私が“学校長”だったら、今の状況で最も重視するのは生命を守ることです。
    そのために、すべきことは自宅学習させることが前提となりますが、週に一度見て欲しい動画を複数紹介し、過去のウイルスと人との戦いや、デマなどの情報に惑わされないことを伝える動画を見てもらい、どう感じたか考えてもらいたいです。もし自宅にICT機器が無い家庭は学校から機器を貸出しもOKとします。
  • 【私学教員】もしも私が“学校長”だったら、今の状況で最も重視するのは児童生徒の学習機会・学校との関わりを保証し、保護者の安心感・満足度を上げる。
    そのために、すべきことは全家庭にiPadを配布して、児童生徒と学校がオンラインで繋がる環境を作る。(学校が借金をしてでもやる)
  • 【教員】もしも私が“学校長”だったら、今の状況で最も重視するのは生徒と教員の安全。
    そのために、すべきことはIT教育の安定的拡充

いただいたコメント

 フリーコメントもご記入いただいたものを抜粋して紹介します。コメントの方にも、学ぶ点はたくさんあります。ありがとうございます。

  • 学校の在り方について考える機会をいただきました。ありがとうございます。
  • 平時ではないので、あまりハードルをあげたくないですね
  • 児童生徒、教職員の命や生活を守るのが校長の努めであり、「教育」だと考えます。死んだら、教育も何もあったもんじゃない…。多少の学習は、少し大人になってからでも獲得可能でしょうから。先ずは、命最優先で!
  • 文部科学省は学校設置者に、学校設置者は各校長に、各校長は現場の担当者にそれぞれ投げすぎ、そして判断が遅すぎ。休校を延長するなら早めの告知を行い、現場に死人が出ないようにする。また、学習を確保のためオンライン授業をするなら強力な命を出し、全国精鋭教員を集めて指導要領に則ったオンライン学習動画と副教材を作らせて、全国一律でそれを使用。各校教員に細かいフォローを頼む体制を確立する。ネット環境を整えることができない、あるいは自由につかえる端末を人数分確保できないような家庭に関しては、NHKを始めとする放送局に命を出し、サブチャンネルでその動画を配信する(待ち時間などはリアルタイムに沿った形で)。GIGAスクールに使うべきお金はまず、こういったオンライン学習の基盤を作るのに使っていく。
    あ、これは自分が絶対的権限を持った文科省大臣だったらって内容ですね。そっちの方でもアンケートとったら・・・もっと困った答ばかり集まるのでしょうか。
  • 教育課程の大変革、編成替えが迫られてます。教育の本質を見つめつつ子供に不利益が生じないよう、制度や環境の大胆な見直しが必要です。
  • 休校が延長される前提で、その対応を様々考えています。
  • 私の住んでいる宮城県では、学校と自宅を繋げての遠隔授業ができる学校はほんの一握りのため、学校と自宅とのやり取りができる手段が電話しかない状況です。教育委員会でもこのような環境打開しようと検討しても、予算との戦いになりますし、予算ついても来年度になります。また学校任せにしていた家庭も非常に多かったはずです。各家庭での教育もこの機会に見直すべきかと感じます。
  • この事態をオンライン型の学習で乗り越えようとしている学校が多く見られるようになりましたが、全員が(学校支給の)同じ端末を持っているのか、各家庭の端末環境に委ねているのかでやれることが随分違うなと感じています。
    学校支給の端末であれば、アプリのインストールやフィルタリングは教員がしたいようにできますが、家庭の端末だと、保護者の方で様々な制限がかかっているものも多いため、アプリ1つダウンロードしてもらうにも同意を得て進めなければなりません。
    iPadAndroid、PCでできることが変わるため、1クラスにそれらが混在しているという状況は教員としては大変煩わしく、全員が同じデバイスであることは学習スタイルの統一するために重要だと思いました。
  • 現実的な問題で文部科学省が単位の認め方、入試の方法、範囲、日程などの発表が無いと動けません。通常通りの入試が行われ再開は文部科学省が学校に丸投げの場合、通信教育をしていくだろう。登校させられない。ただ全日制の場合、現状通信教育は行っても通信制でない場合単位として認められない。単位の認め方は流石に指針が出るはずなのでそれに従うよりない。文科省ゴールデンウィーク後授業しろと言われたらやるしかないが、その場合ボイコットが起こるし止められない。自主休校を認め出席停止扱いとする。規定の授業日数が足りなくなれば単位は認められないため、現在の文科省の規定ではシステム上留年となる。ただ平常時とは違うため、留年が社会的に不利になることはないだろうから生徒には希望者に留年という選択肢を与える。勿論単位の問題がクリアできるのであれば卒業も認める。留年の場合、授業料は免除。その分の負担は国にしてもらう。留年が多ければ教室の確保ができないため新1年の入学者を削減するしかない。勿論その負担も国に求める。

まとめ

 アンケートを開始したときにも書きましたが、正解を探したいというわけではなく、さまざまな選択肢を見えるようにしたい、というのが目的で行っています。ぜひ、このアンケートの結果を建設的に、自分の居場所に持ち帰り、何ができるかを考えるかたちで使っていただければと思います。
 引き続き、アンケートは行っています。回答は上記のものに追記していこうと思っています。
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 最終版はこちらでお読みいただけます。
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(為田)