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山形県メディア教育研究協議会 山形・上山地区協議会 オンライン講演会レポート(2020年10月21日)

 2020年10月21日に、山形県メディア教育研究協議会、山形・上山地区協議会のオンライン講演会に講師としてお招きいただきました。Cisco Webex Meetingを使っての講演でした。事前に打ち合わせや接続テストなども行ってくださった、事務局の先生方、本当にありがとうございました。たくさんの先生方にご参加いただきました。また、いくつかの学校では、校内研修としてたくさんの先生方がに見ていただいてとのことでした。

 いただいた講演テーマは、「学校アップデート:GIGAスクールに向けた新しい学校の姿」でした。一人1台の情報端末が整備されることで、どのような授業が可能になるのか、ということをいろいろな学校の実践事例を紹介しながら伝えていきました。
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 今回、自分で話していて、「いままでコンピュータ教室にわざわざ行かなければできなかったことが、一人1台の端末を持つようになれば、いつでもできるようになります。」ということを何度も繰り返していることに気づきました。これは、ちょうどいま読んでいる、A・コリンズ、R・ハルバーソン『デジタル社会の学びのかたち Ver.2 教育とテクノロジの新たな関係』の「2章 テクノロジ推進派の意見」のところに書かれていたことが自分のなかで繋がったことがたくさんあったように思います。
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 そして、一人1台をいつでも使えるようになるからこそ、「そこで何ができて、どんな力を子どもたちに身につけてほしいのかを考える必要がある。そうした授業設計は先生方にしかできない仕事です」ということをお伝えしました。先生方が、一人1台の端末をもった子どもたちを前に、どんな新しい学びが生まれるだろうか、と考える機会になればと思います。
 今回、メディア教育研究協議会による講演会でしたが、一人1台の端末をもてば、「情報を自分でどんどん探してくる」=受信だけではなく、「文章を書く」「表やグラフを使ってデータをまとめ、分析する」「写真、動画、音楽などさまざまなメディアでの表現をする」などなどの発信の量も増やすことができます。受信も発信も、どちらもメディア教育として重要な部分だと思います、ということもお伝えしました。

 最後にWebexのチャットで質問をいただきました。研修講師をさせていただくことは多いのですが、通常の形で(オフラインで)研修が終わって質問を受け付けても、なかなか手はあがることはないですが、チャットに関しては本当にたくさんの質問が来ました。「チャットのほうが、手を挙げるよりも緊張しないし、気軽に質問ができる」というのは子どもたちがオンライン授業をしているときに教えてくれましたが、こうした先生方向けの研修でも同様で、これはこれでオンライン研修の良さではないかな、と思います。テキストとして質問が残りますし、他の人の質問を見ることができるのもいいことだと思います。
 時間内ですべての質問にお答えすることができなかったですが、テキストで事務局からお送りいただいたので、返信していこうと思っています。これも、オンラインだからこそできる学びの形だと思います。

 参加してくださった、先生の一人から、「とても分かりやすく、事例を沢山ご介していただき、目指す山の頂上⛰を意識することができました。」という感想をいただきました。こうした機会をいただきまして、どうもありがとうございました。

(為田)