教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

湘南学園中学校高等学校 訪問レポート No.3(2020年10月28日)

 2020年10月28日に、湘南学園中学校高等学校を訪問しました。情報科・入試広報主任の小林勇輔 先生と、国語科・ICT主任の山田美奈都 先生に校内を案内していただきました。

 メディア室で行われていた、「あつまれ!SDGs広場」プロジェクトのミーティングを参観させていただきました。この日は、昼休みの時間を使って、中学校1年生から高校2年生の有志生徒が40人くらい集まっていました。グループごとに座って、自律的に活動していくようです。高校2年生が全体のリードをしていました。
 これはプロジェクトであり正課の授業ではありません。生徒たちがやりたいと集まり、それを学校が認めて、小林先生と山田先生が伴走している形で行っているそうです。
f:id:ict_in_education:20201128053041j:plain

 「Minecraft(マイクラ)を使用し、SDGsのゴールが達成できるような世界をチームでつくる」というプロジェクトを、グループごとに取り組んでいきます。高校2年生から「連絡事項は、Gmailで送ってあるので、今日中に見て」「グループごとのGoogleクラスルームを作っているので、共有ドライブを使って」「各グループのGoogleクラスルームにMeetがあるので、Meetでオンラインで作業していきます」と伝達がされていきます。一人1台の情報端末を活用しているので、こうしたプロジェクトでもG Suiteの機能をどんどん自由に生徒たちが使っていきます。
 マイクラを使って世界を作っていくのですが、何か活動をしたら、ミーティングや活動を記録してほしい、と言います。例えば、「SDGsについて調べた」「設計図を作った」など、活動の記録はGoogleドライブにどんどん入れていくそうです。マイクラを作ったときには、スクリーンショットを撮ったり、タイムラプスで作業の様子を撮影したり、できるだけたくさんマイクラについての記録をとってほしい、という要望も伝えられました。
f:id:ict_in_education:20201128053226p:plain

 G Suiteを使って、どんどんオンラインで活動をしていくので、家庭で活動をすることもあると想定しているのでしょう、小林先生と山田先生から保護者向けにプロジェクトの主旨と概要を伝えるプリントも配布されていました。
 そのなかには、プロジェクトの目的として、「Minecraftを使用し、SDGsのゴールが達成できるような世界をチームでつくり、その活動を通してSDGsと自分たちの世界の繋がりを感じるとともに、持続可能な未来について探究する」「クラスや学年を超えた仲間との出会いを通して、新たな居場所づくりや協同することの面白さを体感する」と明記されていたり、マイクラがどんなものかがわからないご家庭向けに、「本プロジェクトのために新たに何かを購入いただく必要はありません」など、ことも行われていました。
 保護者も含めて、学校の活動を知らせ、理解をしてもらい、また伴走者ともなってもらうというしくみを作っているのが素晴らしいと思います。

 今回の会場になっていたメディア室の一角はファブラボのようになっていて、3Dプリンタなどを使ってどんなことができるのかということを、生徒が身近に感じられるようになっていました。
f:id:ict_in_education:20201128053307j:plain

 No.4に続きます。
blog.ict-in-education.jp


(為田)