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奈良女子大学附属中等教育学校 授業レポート No.2(2022年10月19日)

 2022年10月19日に奈良女子大学附属中等教育学校を訪問し、二田貴広 先生の担当する5年生(高校2年生相当)の基盤探究Ⅱ(コロキウム類型)の授業を参観させていただきました。65分授業×2コマ連続で行なわれた授業では、受講している12人が3グループに分かれて「日本古典文学の学びのための360°動画教材」を作る活動をしています。

 2コマ連続の1コマ目の授業で、3つのグループのうち1グループが360°動画の編集作業をしていました。編集を担当する生徒が自分のWindows端末*1を使って、PowerDirectorで撮影してきた動画を編集していました。

 撮影は、各グループ1台のRICOH THETA(リコー シータ)を持って、宇治川へ撮影に行ったときに、リコー シータを宇治川のそばに設置してそのまま置きっぱなしで撮影してきたそうです。また、リコー シータを置きっぱなしにするだけでなく、橋の上から覗き込む構図で撮影したり、各グループで工夫をして撮影してきた動画をトリミングしながら繋いでいきます。

 スマートフォンで見るのと、タブレット端末で見るのと、どちらが適しているのだろうと思いましたが、360°動画なので、縦も横も関係なく、どの端末を使っても目一杯宇治川の様子を見ることができました。

 生徒たちは今回、自分たちで撮影から編集までした360°動画教材を作りました。自分たちで作った360°動画教材を作ってみて、教材としてのメリット・デメリットを評価する活動もしています。
 1回だけでなく、何度もこうした活動を行うことで、実際に現地に行って動画や写真を撮影するときには、違った視点をもつことができるようになるのではないかと思いました。

 No.3に続きます。

(為田)

*1:奈良女子大学附属中等教育学校では、1年生(中学1年生相当)から3年生(中学3年生相当)は一人1台のiPadが配備されていて、4年生(高校1年生相当)以上は、BYODで一人1台の情報端末を自分で選んで活用しているそうです。条件としては、「操作を自分でできる」ことで、その条件をクリアしていれば、iPadでもWindowsでもMacでも、どの端末でも活用できます。
奈良県内の公立学校が使っているGoogle Workspaceのアカウントを活用しているので、どんな端末であってもGoogle Workspaceが活用できるようになっています。活動に応じて、自分の端末と学校のコンピュータ室の端末、学校で貸し出される端末を使い分けることができるようになっています。