教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

埼玉の教育・学びの未来を創造する教育長・校長 プラットフォーム in 戸田 イベントレポート(2021年2月6日)

 2021年2月6日に開催された、埼玉の教育・学びの未来を創造する 教育長・校長 プラットフォーム in 戸田にゲストスピーカーとして参加させていただきました。今回は、新たな取り組みとして、「反転型学習」が取り入れられ、8月に実施した前回のプラットフォームでの基調講演を動画で事前に見てもらって、質問も寄せてもらっていました。
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 また、基調講義をゲストスピーカーだけでなく、サブスピーカーを指名して一緒にできるということだったので、弊社から佐藤靖泰 さんに参加してもらって、事前に参加者からいただいた質問に答える時間を多めにとった基調講義を組み立ててみました。
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 全部で5つ質問をいただいていたので、15分間の基調講義のなかで、できる限り答えられるようにしました。

  • 【Q】タブレットPCにどのぐらいの制限をかけるのが妥当か?
    • 【A】最初から厳しくしてしまうよりは、最初は緩めでどんどん使ってもらうようにするのがいいのでは?
  • 【Q】付属の小学校があります。小学校低学年での良い実践が知りたいので是非ご紹介ください。
    • 【A】小学校のこれまで紙などで実践してきたものを、デジタルでやってみるというのもいいと思います。僕はタングラムをコンピュータ上でやりつつ、マウス操作などを練習してもらったりもします。
    • 【A】カメラを使ったりするのがいいと思います。子どもの視点で撮ってくる写真はおもしろい。
  • 【Q】ICTを限られた部分に活用することは、なかなか定着が難しいと感じます。
    • 【A】頻度を高めて使うことで定着するので、そこは意識したほうがいいとは思います。が、一方で「いつでも使う」というふうにしてしまうと、逆に「なんでそこで使うの?」というところまで出てきてしまうので、バランスが大切だと思います。
    • 【A】いつでも使っていいよ、というふうになることが大事。そうなってくると、机が狭いな、という問題なども出てくるので、少し大きい天板を机の上にくっつけている学校もある。
  • 【Q】特に、小学校の外国語(英語)教育におけるICTツールの使い方を考えています。何かヒントになるような事例、或いは、着眼点などご教示頂けると有り難いです。
    • 【A】英語を覚えていくというよりは、「英語を使って通じた喜び」を感じられるようなシチュエーションを作るといいのではないかと思います。そのために、Google翻訳などなど、いろいろ使えるテクノロジーはあります。
    • 【A】音声認識機能などを使って、「あ、通じた!」「ちゃんと英語として文字が出た!」という場面を作るのもいいのではないかな、と思います。
  • 【Q】マストアイテム化をしていく上で、デジタル(ICT)リテラシーとして、小学校で系統的に指導している例があれば教えてください。系統表(例)があれば共有していただきたいです。
    • 【A】自分で授業のなかでICTを活用するときに、どんなふうにしているかと考えると、「IDとパスワードを使って自分でログインする」「キーボードを使える」「Undo機能を使って、試行錯誤できるようになる」というところは、入れるように意識しています。こういうことはできるようになってほしい、ということは、系統化できそうですね。
    • 【A】宮城県仙台市とLINEで、児童生徒の発達の段階に応じた情報活用能力の育成を目指した教材「みやぎ情報活用ノート」を作っています。ぜひ、これも参考にしてみたらいいと思います。

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 15分間の基調講義の後は、4人~5人くらいの少人数にブレイクアウトルームで分かれて、さらに議論を深めていきました。戸田市の先生方がファシリテーターとして議論をリードしてくださいます。いろいろな自治体から参加されている先生方の声を伺うことができ、とても勉強になりました。

 このような機会をいただきまして、ありがとうございました。

(為田)