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横浜国立大学教育学部附属鎌倉小学校 授業レポート No.5(2022年7月13日)

 2022年7月13日に横浜国立大学教育学部附属鎌倉小学校を訪問し、吉田昌弘 先生が担当する3年1組の図工の授業を参観させていただきました。今回は、「うって!うって!!うって!!!」という釘を使った作品を作った単元の最後に、作品が生きる場所を探して写真を撮影する授業でした。

 作品が生きる場所を探して写真を撮影することについて、子どもたちは「机の上に置いて撮ったのと、他の場所に置いて撮ったのは違うと思う」「飛行機を机の上に置いて取るのと、ガラス(の上)に置いて下から撮ったら、飛んでいるみたいに見える」と言っていました。

 「“作品を作った”で終わりでなく、作品が生きる撮り方を探してください」と吉田先生は言います。
 自分の作品をもって、学校の中の思い思いの場所へ写真を撮りに行きます。一人1台の端末を持っているからこそ、自由に好きな場所で撮影をすることができます。

 作品に寄ってアップで撮影している子がいました。いろいろな角度から撮影をすることで、作品の見え方も変わってくると思います。

 作品は地面に置くだけではなく、箱の中に入れたり、棚に置いたりすることでさまざまな見え方をします。こうして自分の作った作品をいろいろな場所に置いていくことで、新しく発見する良さがたくさんあるように感じました。

 撮影した写真は、Googleクラスルームで提出します。たくさん撮影してもいいので、「これだ!という1枚だけを先生に提出して」と吉田先生は言います。
 
 Googleクラスルームで写真を提出し終わったら、Googleスライドに写真を入れて作品集を作っていました。今回の授業のように、自分の1つの作品を学校内のいろいろな場所で撮影したときには、スライドに何枚も写真を載せることができるのがいいと思います。

 授業の最後にみんなが教室へ帰ってきたら、1枚ずつ、全員の写真を吉田先生が表示していきます。一人ずつ、教室内で拍手が起こります。子どもたちからは、「何これ、おもしろすぎる!」という声もあがりました。そうした感想を聞けたり、「楽しい!」って言い合えるのはいいなと思いました。

 授業が終わるときに、吉田先生は「昼休みにも撮影していいよ。再提出もOK。自分の作品が生き生きとしててよかったです」と言っていました。
 作品を作るところだけでなく、どこに置いて、どんなふうに撮影したらいいのかを継続して考えることができる授業でした。

(為田)