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さとえ学園小学校 授業レポート No.4(2022年12月7日)

 2022年12月7日にさとえ学園小学校を訪問し、関口茂樹 先生が担当する2年3組の国語の授業「にたいみのことば はんたいのいみのことば」を参観させていただきました。クラス内での活動を通じて、今まで使っていた言葉の類義語と対義語に興味を持ってもらって、作文や感想文をまとめるときに使える言葉を増やしていくことを目指した授業でした。

 教室の大型モニターに、関口先生が「うごく・ひらく・しめる・かく・けす・つける・はずす・たつ・すわる・うすい・あつい・つめたい・うれしい」など動詞や形容詞を含めてたくさんの言葉を子どもたちに提示します。
 子どもたちは、ここに書かれた言葉のなかから、好きな言葉を選んで、iPadの「メモ」に指で大きくその言葉を書きます。iPadをもって教室を歩き回り、自分の書いた言葉に似た意味、反対の意味の言葉をもつクラスメイトを探していく活動をしました。

 キーボードを使わずメモ帳で言葉を大きく書くことで、相手に自分が選んだ言葉を見せやすくなります。また、ペアになる子が見つからなかったら、子どもたちはすぐに言葉を消して書き直して、またペアになる子を探しに行っていました。このスピード感が、この活動を通じた言葉探しをとても楽しいものにしていたと思います。
 どんどん言葉を書いて、教室を歩き回って、似た言葉・反対の言葉を書いているクラスメイトを探していく楽しさが、より多くの語彙に触れる機会を作ってくれると感じました。

 言葉がどんどん増えていく楽しさをもっと持ってもらえるように、どんな言葉でペアを作ったか、誰とペアになったか、というのを2つの言葉をセットにして写真を撮影したり、ペアになった言葉を横にクラスメイトに書いてもらったりしても面白いかもしれないと思いました。
 メモで自由に書けるというのが、スピード感があって楽しいのと、手書きの字だからの個性があるのも面白いので、うまくそうした良さを組み合わせられると楽しそうだと思いました。

 授業の最後に、Googleフォームを使って、似た意味の言葉や反対の意味の言葉を言い換えられるか、選択問題に取り組んでいました。

 教室内で類義語と対義語を集める活動をした後で、こうしてそれを知識として整理するための練習をすることは大事だと思います。Googleフォームで確認をするのであれば、直前の活動で子どもたちが見つけた言葉を直前で先生が問題の中に入れたり、活動を終えた子どもたちが問題作成に参加したり、デジタルで行うからこその発展もできるかも知れません。こうした授業を繰り返しながら、どんどん子どもたちが一人1台のiPadを学びのためのツールとして使いこなすようになっていくと思います。

(為田)