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逗子市立逗子小学校 授業レポート No.2(2023年2月24日)

 2023年2月24日に逗子市立逗子小学校を訪問し、雨宮のり子 先生が担当する4年2組の総合的な学習の時間の授業を参観させていただきました。
 子どもたちは、ユニバーサルスポーツについて一人1台のChromebookを使って調べていました。どのユニバーサルスポーツを調べるかを決めて、オリンピックのスポーツとの違いや工夫を調べ、ロイロノート・スクールにまとめていました。

 この授業では、一人ひとりが自分で調べたいユニバーサルスポーツを選んでいました。ユニバーサルスポーツについての情報は、書籍などではなかなか詳しく紹介をされていることも少ないように思いますし、図書室の書籍であればみんなで同じ本を使って調べたくなることも多いと思います。同時に本を閲覧して調べることはできないので、調べるリソースとして一人1台のChromebookを使って検索できることは重要です。

 インターネット検索をすると、いろいろな情報が雑多に出てくることもありますが、そこから「どこが大事な部分なのか」を自分で見極めて情報を選び取り、まとめていくことも情報活用能力としてできるようになってほしい部分です。
 子どもたちからは、「NHK for Schoolでボッチャが出てるから、こっちで調べてYouTubeで見てみてもいい?」という声も出ていました。自分でどのサイトやアプリを使えばいいかという判断も、こうした機会を通じて少しずつできるようになっていくと思います。

 また、YouTubeなどでユニバーサルスポーツを実際にやっているところを見られることも、今回の調べる活動のなかでは重要だったと思います。文字情報だけではどんなスポーツかわかりにくい部分もありますが、動画で実際にスポーツをしている様子を見られるのは、YouTubeを教材として活用する大きな長所です。
 教室でみんながいろいろな動画を見ているので、自分用のイヤホンを使って動画を見ています。巻き戻して何度も見ることができるので、子どもたちは何度も動画を見直しながら、ノートに情報をまとめていました。

 インターネットでの検索結果を書き写すだけではなくて、自分でどう編集してロイロノート・スクールに書いていくかが大事になります。加えて、ユニバーサルスポーツの動画を見て調べた子は、内容をまとめて文章で表現しなくてはなりません。
 この部分がしっかりできているかを、途中で先生が確認をしていくことが重要だと思います。調べたことがわかりやすくまとめられているかをレビューして、書き直していく活動が何度か繰り返されていくとよいと思います。情報をまとめていく作業のなかでも、推敲作業はデジタルで行う方が簡単なので、書いたものを誰かに読んでもらって、コメントをもらい、直した結果、わかりやすくなったことが実感できる、そうしたサイクルが授業のなかで作れたらいいと思いました。

 No.3に続きます。
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(為田)