新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、政府が打ち出した小中高校や特別支援学校などの臨時休校が2020年3月2日から始まりました。休校の状況にあっても、ICTを活用することで教育活動などを継続している学校の実践を「休校×ICTでやれたこと」として紹介していきます。
今回は、公立中学校の先生からいただいた実践で、「YouTubeで解説動画を公開」です。
Q1:どんなふうに使っているかを具体的に教えて下さい。
先生:【数学】1月以降の授業にて
入試対策問題の事前に解説動画(一本35分前後)を撮影し、iPadに入れておき、YouTubeにもアップロード。(校内wifiではYouTubeは遮断されている)
- 中学3年生の入試対策基礎問題を配布・計時してテスト
- 模範解答で丸付け
- 自分のできなかった問題だけ解説動画を見る(iPadは2人で一台)
- 解説を見終わったり、解説を見る必要のない子は入試発展問題に取り組む
- 解説動画を見終えない子、復習したい子のために、YouTubeのプレイリストのQRコードを配布し、家庭でも学習できるようにする。
Q2:「もっとこうであればよかった」ということがもしあれば教えて下さい。
先生:最初は物珍しさで家でYouTubeを見る子もそれなりにいたが、最後の方はほとんど視聴されていなかった。入試対策はやっぱり塾に頼りたいという精神性があるのかもしれない。
1人一台環境があればより良かった。
iPadにAirDropするのが面倒でストレージも食うから、YouTubeを活用するのがよいと思った。
まとめ
YouTubeを限定公開にしておいて、そのURLをQRコードを配布することで見てもらう、という方法は、休校期間が終わってからも活用できる方法だと思います。これがうまく活用できれば、反転授業の実践へとつながっていきます。
また、自分たちで解説動画を作成してみるという実践などにも同じように活用できます。動画はiPadであればiMovieやClipsを使って作れるようにしておけば、さまざまな動画をクラスみんなで共有することもできます。
作ったものを「どこで公開するか」ということがネックになっているケースが多いなか、YouTubeでの限定公開というオプションは、今後注目されていくかもしれません。
先生、どうもありがとうございました。
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実践紹介と共に、「もっとこうであればよかった」も合わせてまとめておけば、GIGAスクール構想後の学校に役立つ知見になると思います。引き続き、フォームからの投稿を受け付けていますので、どうぞよろしくお願いします!
(為田)