沢木文さんの書いた『貧困女子のリアル』を読みました。読んでいて、いろいろなことを考えさせられます。
目次で章立てを見ると、だいたいどんなことが書かれているのかが分かる感じがするものの、読んでみると具体的に姿が思い浮かび、いっそういろいろと考えさせられました。
- 「親との問題 支配を愛情と思い込んだ結果は」
- 「見栄 無自覚に消費してしまう浪費女子」
- 「借金 人間関係を維持するための借金」
- 「強いコンプレックス 男性依存、恋愛依存」
- 「学歴 学歴と貧困の関係は?」
- 「ワーキングプア 苦労が癖になる人たち」
「おわりに」のところで書かれていることも、たくさんの女性の話を読んだ後だと少し怖いです。
p.184
「貧困……これは一言で片付けられる問題ではない。シングルマザー、非正規雇用、専業主婦からの離婚など、生活そのものがおぼつかないというケースはメディアで取りざたされている。また、育児放棄する親に育てられ、教育も満足に受けていないという人は予想以上に多い。しかし、3年間にわたり話を聞いてきたのは、そうではない人々だ。彼女たちは多少の程度の差こそあれ“普通”という範囲内で、今までも生きてきたし、これからも生きていくだろう。」
ちょっとしためぐり合わせだったり、ちょっとしたきっかけで「貧困」に捕まるかもしれないというのは本当に怖いと思っていて、そうしたきっかけを自分で切り抜けられたり、自分で立ち止まれたりするようになってほしいと思います。
SNSなどで外と繋がることが助けになることもあるかもしれませんが、ネット経由での闇バイトなどに捕まる可能性もあり、結果的には「自分で判断できる」力を身につけてもらう以外ないのだと思います。
何か自分にできることはあるだろうか、学校は何かできただろうか、社会は何ができたらいいだろうか、と考えてしまいました。
(為田)