教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

鎌倉市立岩瀬中学校 授業レポート No.1(2024年1月26日)

 2024年1月26日に鎌倉市立岩瀬中学校を訪問し、上原優士 先生が担当する1年1組の数学「立体の体積」の授業を参観させていただきました。上原先生は、Googleクラスルームでプリントを配布していて、生徒たちは自分のiPadでプリントを開き、先生はモニターに表示したプリントの電子黒板機能を使って授業を進めていきます。

 岩瀬中学校では一人1台のiPadで学校向けのGoodnotesを利用できるようになっています。生徒たちはGoodnotesでプリントを開いて、ペンや指を使って書き込みながら授業を受けていました。必ずGoodnotesを使わなければいけないわけではなく、自分の勉強しやすい方法でアプリなどを選べるようになっているそうで、Pagesを使っている生徒もいました。この日の数学の授業では、プリントに書き込んでいる生徒はいませんでした。

 授業の最初の5分間で先生と一緒に角柱と円柱の体積の求め方を復習してから、練習問題を3問解きます。練習問題が解けたら、クラス内で確認や相談をする時間をとりました。生徒たちは自分のiPadをもって移動して、教室内で解答の確認をしたり相談をしたりしていました。生徒同士で学び合う時間をとった後で、モニターの電子黒板機能を使って上原先生が解答の確認をしていきます。

 次に上原先生は円すいの体積の求め方を紹介するために、デジタル教科書に付属しているデジタルの動画教材をモニターで再生し、みんなで見ていました。円柱の透明な容器と円すいの透明な容器が並んでいて、円すいの容器に入れた色水3杯でちょうど円柱いっぱいになることを実験する動画です。
 この動画を見ることで、円柱の体積(容積)が円すいの体積(容積)の1/3であることを実感することができます。実感を得るために実験をするには準備が大変なので、こうした動画教材を活用するのはいいと思いました。

 この後、円すいの体積を求める解き方を上原先生が解説した後で、練習問題に取り組みます。話し合いながら解いてもいいので、生徒たちはみんな思い思いの場所で、自分に合った方法で問題に取り組んでいました。

 もちろん、誰とも話し合わずに1人で問題に取り組むことも認められています。1人でじっくりと問題に取り組んで、それからクラスメイトと話に行くという生徒も多かったように思います。
 自分なりに、どういう学び方が自分に合っているのかを考えて、身につけていくために、こうした取り組みはいいと思います。

 授業の最後に上原先生が問題を解説したモニターの画面をiPadで撮影している生徒がいました。こうした記録の残し方も、各自が自分のiPadをどう使うかを工夫する中で体得していくといいと思います。

 No.2に続きます。
blog.ict-in-education.jp


(為田)