NHKラジオ「プラッと」の第三夜「Z世代を知れば日本が見える?@宮下公園」で経営学者・舟津昌平さんと哲学者・谷川嘉浩さんの対談を聴きました。
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この対談のなかで、谷川さんが『銀河ヒッチハイクガイド』で有名なSF作家ダグラス・アダムスの法則を紹介していました。
- 人は、自分が生まれた時に既に存在したテクノロジーを、自然な世界の一部と感じる
- 15歳から35歳の間に発明されたテクノロジーは、新しくエキサイティングなものと感じられる
- 35歳以降になって発明されたテクノロジーは、自然に反するものと感じられる
ここから繋がって、「デジタル・ネイティブ」や「デジタル・ネイチャー」という言葉も出てきました。このダグラス・アダムスの法則に従うならば、いまの小学生にとってスマホは「自然な世界の一部」となります。誰とでもいつでも繋がる環境も、マルチタスクでいろんなことを同時並行で処理するのも、眼の前の人と話しながらオンラインで他の人にメッセージを送ったりするのも、SNSで「いいね」など承認を送り合うことも、全部「自然な世界の一部」になるのか。
このダグラス・アダムスの法則が正しいかどうか、ということよりも、こうした見方ができるな、というのがおもしろかったので共有したいと思いました。
「15歳から35歳の間に発明されたテクノロジーは、新しくエキサイティングなものと感じられる」という法則を自分のことで見てみると、僕にとってのインターネット(MosaicとかNetscapeとかGoogleとか、大学生の時にできたのを見てたものな…)やSNS(Orkutとかmixiとかいろいろやったな)やスマホが全部ここに入るのです。
「35歳以降になって発明されたテクノロジーは、自然に反するものと感じられる」は、まだ思い浮かぶものはあんまりないな。これから出てくるんですかね。
ダグラス・アダムスの法則、いろんな世代の人とテクノロジーの話をするときにちょっと頭の中に尺度として置いておくといいかな、と思いました。
このダグラス・アダムスの法則は、没後に未完の原稿などを集めて出版された『Salmon of Doubt』に収録されているそうです。英語でも読んでみたいなあ。
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谷川嘉浩さんの著書は興味があっていままでにこのサイトでも取り上げています(まだ積読中のものもあります)。
また、舟津昌平さんの著書『Z世代化する社会 ――お客様になっていく若者たち』を読んでみたいと思いました。
(為田)