教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

教育と学びの未来を創造するプラットフォーム in 戸田 第10回 イベントレポート(2024年8月24日)

 2024年8月24日に戸田市立戸田第一小学校にて開催された、教育と学びの未来を創造するプラットフォーム in 戸田 第10回記念大会に、分科会のゲストスピーカーとして登壇させていただきました。会場となった戸田第一小学校は今年4月から新校舎です。

分科会「セカンドGIGAでの学び」

 今回僕が担当させていただいた分科会のテーマは「セカンドGIGAでの学び」でした。
 戸田市立美笹中学校の理科で行っている自由進度学習の授業の実践報告をしていただき、その後で参加者の皆さんがグループディスカッションをします。そして最後にゲストスピーカーである僕からのフィードバック、というセッションを2回繰り返しました。

 美笹中学校の自由進度学習の報告へのフィードバックとして、参加者の皆さんに伝えたかったことの1つは、「GIGA端末を使ってはいるけれど、あまり有効でない使い方で止まっていませんか?それは本当に子どもたちの学びを変えていますか?」という問題提起でした。ただ授業支援ツールを使ってプリントの配布・回収をしてるだけとか、インターネットで検索するだけになっていたりとか、GIGA端末はそういう使い方のためにあるのではないんじゃないですか、と問題意識を投げかけたかったのです。
 美笹中学校の理科の実践報告では、自由進度学習で生徒たちが自分たちで計画をたて、実験を自分たちでしたり、子どもたちが理科の楽しさに触れています。
 そうした授業を可能にしているのが、一人1台のGIGA端末なのです。自由進度の計画を自分で書いて先生とやりとりしたり、必要な情報を自分で考えて探し出したり、自分自身が思考したり表現したりするツールとして活用できている、美笹中学校での授では、一人1台のGIGA端末が授業のあり方を変える土台となっていると思います。

 もう1つ伝えたかったのは、「自由進度学習のやり方・見た目だけを真似ても意味はない」ということです。美笹中学校での理科の授業は、「理科を楽しんでもらいたい」などの“先生の思い”からスタートし、そのために“単元デザイン“をし、最後に“場の準備”をしていました。
 あくまで、最初にあるのは“先生の思い”です。”先生の思い”から始めないといけないんです。「理科で自由進度学習やってたから、真似してみよう」というのではなく、”先生の思い”→”単元デザイン”→”場の準備”というこの順番でのセットをそのまま参加者の皆さんの学校へ持ち帰って伝えてほしいと思いました。

プラットフォームは仲間探しの場

 最後の全体会でのスピーチで、「僕はプラットフォームは仲間探しの場だと思っています。声かけてください」と言ったこともあって、分科会終了後の教室でも、その後の懇親会の会場でも、たくさんの方に声をかけていただきました。
 はじめましての方とは名刺交換もさせていただき、いろいろな話を伺うことができました。名刺交換はゴールではスタートなので、ぜひ今日をきっかけに、それぞれの学校にあったセカンドGIGAの学び作り、ぜひお手伝いさせていただければと思います。

 ひさしぶりの先生方にもたくさんお声掛けいただきました。本当にありがとうございました。また、お見かけしたけどご挨拶できなかった皆さんもいます、どうもすみませんでした。

 僕自身も、新しいアイデアを得たり、「やりましょう!」と盛り上がった会話もあり、とても実りある1日になりました。僕の方からもさっそく動き出そうと思っています。いろいろと楽しみが増えました。ありとあらゆる方法をとって、学校がFuture Readyになるお手伝いをしたいと思います。

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 最後に、この日のために準備を重ねてきてくださった事務局の皆さん、運営をお手伝いくださった皆さん、分科会をご一緒してくださった先生方、本当にありがとうございました。

(為田)