2021年11月17日に、埼玉県狭山市の西武学園文理小学校を訪問し、山谷謙人 先生が担当されている6年生の、教材としてアイロボットのプログラミングロボットRootを使っている情報の授業を参観させていただきました。
授業の前半は、前時からの続きで、ペアで「Rootを使って描いた模様」のプレゼンテーションをしました。画面をプロジェクタで投影して、それぞれにプログラミングした模様をデモンストレーションして見せていきます。
模様を描くのに工夫したポイントなども紹介されていきます。「ロボットは人間よりも速く正確にいろいろなことができる」「プログラムを少し変えるだけで、違う模様になっていく」「この模様はたまたまできた模様です」などのコメントが出ていました。
きれいな幾何学模様だけでなく、ちょっとおもしろいイラストなどもありました。イラストっぽいものを描こうと思うと、線を描かない状態でRootを動かす必要があるので、「マーカーを上げたり下げたりを工夫した」というペアもありました。
全員が同じものを描くためのプログラミングをするのではなく、いろいろなものが描けることがわかるのはとてもいいことだと思います。
授業の後半は、プログラミングのテストを15分間行いました。山谷先生が配布したプリントに書かれている問題は、「○△□を書くプログラムを作る」とだけ書かれています。形の大きさなどは自由だし、プログラムに使うブロックも自由です。
子どもたちに話を聞いてみると、「○がいちばん簡単」と言う子が多かったです。Rootのプログラミングはレベルが1~3まで3段階あるのですが、レベル2に円を描くためのブロックがあるので、これを知っていれば、それを置くだけで終わりだそうです。
△と□は、「くりかえし」ブロックを上手に使って、図形の外角と内角の関係がわかれば簡単です。プリントをひっくり返して、自分で図形を描いて計算をしている子もいました。こうしてアナログとデジタルを行き来しながらプログラムを組んでいく姿勢ができていけばいいな、と思います。
子どもたちがやっている様子を見ながら、自分でも○と△と□を作ってみました。シミュレーターのなかに収めるために何度か失敗しながら完成させました。僕は○を描くブロックのことを知らなかったので、小刻みに角度を変えて移動する動きを360回繰り返して、○っぽいものを描きました。
ペアでプログラミングに取り組む時間と、こうして個人としてプログラミングに取り組む時間と、バランス良く作っていくことも、プログラミングの授業のひとつの形として取り入れられるな、と感じました。
(為田)