a.school代表の岩田拓真さんが書かれた、『「勉強しなさい」より「一緒にゲームしない?」』を読みました。「遊び」と「学び」に境界線はない、と最初に書かれていて、実際に遊びながら学べる活動、学びながら遊べる活動がたくさん紹介されています。学校での活動のアイデアとしても使えそうなものも、家庭で子どもと一緒にできるものも、たくさんあって、大変楽しく読めました。
「遊びとして楽しんでいるうちに、うっかりいろいろと学べてしまう」という活動は、自分でも授業に取り入れてみたいと思っていて、いろいろと試行錯誤をしています。そうした観点から、2章「実践!「学び欲」を育てる親子ゲーム30」は大変おもしろかったです。いろいろなゲームが紹介されているなかで、ICTを使って行うもの/行えそうなもの、を見てみます。
- 産地収集マッピング(p.68)
- かおみっけ!(p.72)
- 写真を撮影して、顔を探す。
- ペンで書き加えてみたり、そこに説明の文章を書いてみんなで見せ合う。
- 漢字ツクール(p.96)
- 架空の漢字をみんなで作ってみる。
- 漢字の成り立ちと意味を考えられるようになる。
- 家族で写真コンテスト(p.112)
- 「かわいい」「癒し」など抽象的なテーマを設定して、誰がそのテーマにいちばんあった写真を撮影できるか。
- 名前を使わずに検索せよ!(p.132)
- 国旗デザイナー(p.148)
- 自由な発想で思い思いの国旗をつくる。
教室でやったら楽しそうだな、と思うゲームばかりです。一人1台のiPadを使うことで、「国旗デザイナー」では試行錯誤がやりやすくなるだろうし、「かおみっけ!」では好きなだけ時間を使っていろいろな顔を探そうとするだろうな、と思います。
デスクトップPCが並んでいる教室で決まった席に座ってやっていても、ゲーム特有のみんなで顔を寄せ合って相談したり、作品を見せ合ったり、という楽しさは減ってしまうと思うので、一人1台のiPadの教室があっていると思いました。iPadをもってみんなで見せ合う時間を作ったり、先生が教室全体で画面を共有して見せてあげる時間を作ったり、という工夫があるといいな、と思いました。
デジタルでいろいろなことをできるようになるための練習を楽しくするヒントにあふれている本だと思いました。自分でも教室でやってみようと思います。
(為田)