教育ICTリサーチ ブログ

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葉山町立南郷中学校 授業レポート No.3(2023年10月12日)

 2023年10月12日に葉山町立南郷中学校を訪問し、3年C組の技術の時間に「双方向性のあるコンテンツ」の授業をさせていただきました。授業の翌日に、生徒たちからふりかえりを書いてロイロノート・スクールで送ってもらいました。何人かのふりかえりを紹介します。

  • 自分が今使っているアプリ(YouTubeとか)について考えることがなかったので、そのアプリにはどんな双方向性があるのかを調べることが面白かった。また、みんなと意見交流をしたとき、いろんなアプリのことをしれて楽しかった。
  • 今回の授業を通して感じたことは、自分たちの周りには双方向性のものが溢れているということです。何かを調べたり何かを選択するときほど自分たちは双方向性のコンテンツに助けられているのだと思います。そしてそのようなコンテンツを作るのはとても難しいのではないか、またどのような職業の人がそれらを作っているのか気になりました。
  • 普段自分は特に何も考えずに使っていたアプリだったり、ツールには、たくさんのやり取りがあり、何度もやりとりしていることで成り立っていることがわかった。自分でよく使うアプリの仕組みを考えることで裏の動きについて興味が湧いた。また、なぜ好きなものや、興味があるものがわかるのだろうと思ったけれど、確かに自分からたくさんの情報を発信しているのだなと思った。そのことから、分析してくれることでいいこともあるが、逆に考えると知らない間に情報を渡してしまっているのは怖いなと思った。双方向のコンテンツを使っていく際には常に考えながら扱う必要があると感じた。
  • 自分が思っていたよりも多くのことがインターネットを使ってやりとりされていることに気づきました。また、私達の作業一つで相手側のサーバーであらゆることが行われていることにも気づきました。例えば私達がどの系統の商品や動画などのサービスを選択したのか、購入したのかなどがデータ化され私達に合ったものを提示してくれるなどの工夫がされていることがわかりました。
  • 今まで双方向性のあるコンテンツについてあまりわかっていなかったが、実際に今回の授業を受けてみると、自分が使用しているアプリやシステムなどの身近なものが双方向性のコンテンツなのがわかった。また、それがどのような過程でやり取りが行われているのか実際にロイロノートに書いてみると、自分が思っていたよりいろんな過程を通してサービスが動かされていることがわかった。気になったこととしてはそれらのアプリにはプログラミングが取り入れられていると思うので、実際にどのような仕組みなのかとても気になった。
  • 普段スマホとか何気なく使っていたけど実際にこういうことを学んでいると一つのアプリでもたくさんの人が携わっていて、たくさんのことが私が知らない所で色んな双方向と一方向が起きてるんだなと初めて興味をもって知ることが出来た。授業にも楽しく積極的に取り組むことが出来たし、自分の考えを書く時間がたくさんとられていたり、考えを共有する時間もたくさんあったから、焦らずにしっかり自分の意見を考えられたしみんなの考えをみて自分とは違う視点のものばかりで考えをより深めることが出来たと思った。

 双方向性のあるコンテンツや、プログラミングについても興味をもってくれている生徒もいたようです。また、クラスメイトとの意見交流を楽しんでくれていた様子も書かれていて、それもとてもうれしいです。

 それと、「確かに自分からたくさんの情報を発信しているのだなと思った。そのことから、分析してくれることでいいこともあるが、逆に考えると知らない間に情報を渡してしまっているのは怖いなと思った。双方向のコンテンツを使っていく際には常に考えながら扱う必要があると感じた」というコメントは、デジタル・シティズンシップ教育にも関連させることができる良い気づきだな、と感じました。

 よくわからないことや難しいことを、みんなで一緒にワイワイ考えることの楽しさを感じてくれていたようで、よかったと感じています。このあと、双方向性のあるサービスに興味をもったり、コーディングに興味をもったり、オンラインでの振る舞いに興味をもってくれたり、今回の授業からいろいろな方向に学びが広がっていくといいなと感じました。

(為田)