2023年11月20日に聖徳学園中学・高等学校を訪問し、竹内一樹 教頭先生とクワベナ・ヘネ・コデュア 先生が担当する高校2年2組の「総合的な探究の時間(SDGs)」の授業を参観させていただきました。
聖徳学園高校での「総合的な探究の時間(SDGs)」の授業では、「国際協力プロジェクト」に取り組みます。世界で起きている問題を知り、その問題をどんなことで解決できるかを調査して考え、自分でできる問題解決の方法を実行するところまでを求めるそうです。
「国際協力プロジェクト」を統括している山名和樹 先生は、「国際協力やSDGsなどの授業では、募金して終わり、発表して終わり、ということが多いですが、そこで終わらないようにしたい。行動すること。そこがポイントです」とおっしゃっていました。
授業の最初に、これまでの流れの確認と今後の予定の確認を行い、その後は各自の作業になります。この日までに、生徒たちは中間発表を終えて、有識者や先生、クラスメイトなどからフィードバックを得ていました。もらったフィードバックを参考にして、さらに調べて行動への準備をしていきます。
毎回の授業の活動内容は、MetaMoJi ClassRoomに記入して報告をすることになっています。報告のフォーマットについて、ヘネ先生から「Please write more information.」「ポスターを作る」のような漠然とした報告ではなく、より細かい報告をするように」というフィードバックが生徒たちに伝えられていました。
活動報告には、竹内先生とヘネ先生がコメントを入れています。生徒たちは先生たちのコメントを読んで、各自の活動に取り組んでいきます。
竹内先生とヘネ先生は、手元の端末で生徒たちの活動報告を読みながら、教室を回り、生徒たちがしている活動を見ていきます。サポートをすべき生徒のもとへ行き、問いを投げかけたり、今後の活動の内容についてのアドバイスをしたりしていきます。
聖徳学園高校では、任意参加の研修旅行でルワンダやベトナムを訪問することもでき、現地で何か行動をするのでもいいそうです。「なかなか行ける国ではないと思うので、行くのがすごく楽しみだ」と言う3月にルワンダへ行く予定の生徒は、ルワンダでの活動の計画を立てていました。
聖徳学園高校として、ただ調べて終わりではなく、自分たちでどんな行動ができるかということを大事にしているので、外部と連携する場面も多くなります。聖徳学園高校では、生徒たちは学校のアドレスを利用はしていませんが、各自のメールアドレスを使って企業やNPO法人へ連絡をすることを認めているそうです。
竹内先生は授業中に「外の団体に連絡とるときは、先生に一言かけてください」と言っていました。「NPO法人へメールを出していて、返信を待っています」という生徒からの報告もありました。先生方のサポートを得ながら、外部と自分たちで直接連絡をし合う環境があるのはいいことだと思います。
また、「国際協力プロジェクト」のサイトを用意してあり、そこでは先生への質問ができるフォームのリンクや各国のSDGs課題を調べたい生徒用のリンクなどが公開されています。望むときにいつでも先生方へアクセスできるようにデジタル環境が作られているのはいいと思います。
No.3に続きます。
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(為田)