ここ数週間、凸版印刷が開発している、タブレットを利用した算数のアダプティブラーニングシステム「やるKey」の第二期実証研究に向けて、学校を訪問し、先生向けの説明会や授業でのゲスト講師をたくさんしています。多くの学校を訪問して、たくさんの先生方、児童たちと話をするのは、ユーザーの様子がわかるので、教材コンテンツの監修をしている身として、非常に大切な機会です。
先日行った静岡県の学校では、時間割のところに「タブレットの先生が来るよ」と書かれていました。正しく言うと、“タブレットを使って算数の勉強の仕方を教える先生”です。
児童にする「やるKey」の説明の最初で、「教科書ではみんな同じ問題が書いてあるでしょう?でも、やるKeyでは、みんな違う問題が出るんだよ。だって、算数を得意な人も不得意な人もいるでしょう?ひき算は得意だけど、かけ算は苦手という人もいるでしょう?だから、一人一人が、自分にあった問題を解くことができるんだよ」という説明に対して、「すごーい!」と反応が返ってきます。
問題をたくさん用意して、一人ずつに対して違う問題を出題する、ということを実現するために、東京書籍の教科書編集部の方々とコラボレーションをし、たくさんの問題を自分たちで解いて、「どうやってこの問題を解いているのか/間違えるのか」を要素に分解するということをしています。
この部分は本当に時間がかかる部分で、コンテンツチームがたくさんの時間を投入して、設問をしたり説明をしたり、チェックをしたり、しています。
算数を楽しく勉強して、適切な問題が発問されて練習することで、「できなかったところができるようになった!」という児童が、少しでも増えるように、現場の先生方を支えていきたいと思っています。
どう伝えたら、腑に落ちるようになるか。どの問題を出したら、何につまずいているのか。つまずいていることを乗り越えるためには、どんな練習問題を出せばいいのか。そうした設計には、教科書編集部の長年のノウハウと専門性と、たくさんの問題が必要です。作問にも、問題チェックにも、ユーザーテストにも、本当に時間がかかっています。
でもだからこそ、きちんと算数ができるようになると思っているし、先生方が算数を教えるときの助けになるシステムになってきていると思っています。まだまだ、多くの先生方と児童に使ってもらって、さらに良いものにしていきたいと思っています。
興味がある方は、メール info-kyoikuict@toppan.co.jp (全角@を半角@に変えてください) でお問い合わせいただけます。
(為田)