教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

府中市立府中第三小学校 図工室訪問(2017年3月28日)

為田がスクール・アクティベーションの役割を担っている、子どもSNS「Creatubbles(クリエイタブルズ)」についてのエントリーです。

「風」をテーマにしたギャラリー

 2017年3月28日に、府中市立府中第三小学校の山内佑輔 先生を訪ねました。山内先生は、クリエイタブルズを活用していて、6年生が制作した、筆と墨で書いた「風」という作品を、ギャラリーを作ってクリエイタブルズ上に展示してくださっています。
f:id:ict_in_education:20170411132043p:plain
https://www.creatubbles.com/galleries/c29K0Mzb


 このように、ひとつのテーマ、ひとつの表現手法にフォーカスして、ギャラリーを作るのは非常におもしろいと思います。学年で共通のものを設定すれば、クラスの枠を超えて、作品を見ることができます。バブルやコメントをつけあうこともできます。
毎年同じテーマと同じ表現手法で作品を作るならば、「去年の6年生の作品です」と見せることもできます。
また、もしテーマと表現手法を共通にできるのであれば、市外・県外の小学校と一緒にギャラリーを作ることができるかもしれません。

こうして世界を広げることは、児童に広い世界を見せることもできるし、新たな自信を与えることもできると思います。こうしたギャラリーを作ったり、ギャラリーを見たり、という活動が、先生の授業の中で活かされるといいな、と思います。

ワクワクする図工室

 今回、「風」のギャラリーを作ってくださった山内先生は、図工専科の教員として、府中第三小学校に着任して2017年度で4年目となるそうです。打ち合わせをした図工室がとても個性的だったので、許可もいただいて写真をたくさん撮影してきました。こんな図工室だったら、行くのが楽しいだろうし、ものを創るのが楽しくなりそうだな、と感じました。教室環境づくりの参考になるかもしれないと思い、レポートとして公開させていただきます。

 これが図工室の入口です。「校舎は古いんです…」と山内先生はおっしゃっていましたが、校舎がどれだけ古くても、環境の作り方次第で、いろいろなことができるんだなと思いました。
f:id:ict_in_education:20170411132229j:plain:w400

 頻繁に席替えをするそうで、図工室の入口のところには、席を決めるためのくじ引きに使う札が置いてありました。この春に卒業した子どもたちがつくった札だそうです。
f:id:ict_in_education:20170411132334j:plain

 引いた番号のテーブルに座るのか…と思っていたら、実は各テーブルの上に数字が天井から下げられていて、毎時間テーブルと数字の組み合わせは違うそうです。こうした一工夫も非常におもしろいと思いました。
f:id:ict_in_education:20170411132447j:plain

 教室で児童が座るテーブルをぐるりと取り囲んで、さまざまな創作に使う道具や素材が並べられています。ここには「かく」と書かれています。
f:id:ict_in_education:20170411132527j:plain:w400

 こちらには材料が並んでいます。「ざいりょう」と札がかかっています。ここを見ていたら、次にどんなものを作るのかな…、と楽しくなってしまう教室です。
f:id:ict_in_education:20170411132606j:plain

 もう一方の壁には、NPO法人CANVASのオフィスから譲ってもらったという大きな人が飾られています。山内先生は、CANVASのワークショップコレクションで、アート系のワークショップを行ったこともあるそうです。
f:id:ict_in_education:20170411132713j:plain

 黒板の下には、ダンボールに顔がついていました。これはゴミを食べるモンスターだそうです。これもまた、掃除当番の子どもたちがつくったものだそうです。おもしろそうです。
f:id:ict_in_education:20170411132813j:plain

 タブレットを屋外へ持ち出して、「顔に見えるものを探してくる」というようなアクティビティを行ったこともあるとおっしゃっていました。こうしたアクティビティをまたやったら、ぜひともクリエイタブルズでギャラリーを作って、公開してほしいなと思いました。山内先生と、これからクリエイタブルズでいろいろとご一緒することができるのが楽しみです。

(為田)