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愛媛大学附属高等学校 授業レポート No.2(2023年1月26日)

 2023年1月26日に愛媛大学附属高等学校を訪問し、中村米貴 先生が担当する1年2組の数学Aの授業「数の拡張(実数から複素数へ)」を参観させていただきました。
 中村先生が配布したプリントの最初には、4つの方程式が書かれています。それらの方程式の解を求め、それが自然数、整数、有理数、実数のどの範囲に含まれるかを判断して表に○×を書き込んでいき、数学ⅠAの範囲では「解なし」となる方程式も、新たに虚数複素数の概念を導入して表せるようになることを解説する授業でした。

 生徒たちが自分のプリントで方程式を解いて表に○×を書き込んだタイミングで、中村先生はプリントの表を拡大したものを黒板に貼って、生徒たちにマーカーで答えを書き込んでもらいます。紙を用意しておくことで、板書するよりはスピーディーに解説することができるように思います。

 ここで授業支援ツールなどを使って、自分なりに書いた表を提出してもらって、クラス全体でどれくらいの理解度なのかを把握したうえで、練習問題などに進むという形もとれるかと思いました。
 一般的に小学校→中学校→高校と学年が上がっていくにしたがって、「どれくらい理解できているのか」「どこがわかっていないのか」について発言をする機会も少なくなるように思います。先生側でも一回一回確認をしていたら授業が進まないのでしかたない部分もあるかと思いますが、スマートフォンタブレット端末で問題を解いたノートやプリントを撮影して授業支援ツールなどを使ってクラス内で共有すれば、どれくらい問題を解けているのかを見ることができ、生徒の理解度に合わせた授業をする助けになると思います。

 No.3に続きます。
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(為田)