2025年12月3日に戸田市立笹目中学校を訪問し、細井和真 先生が担当する3年3組の国語「それでも、言葉を」の授業を参観させていただきました。
授業の最初に細井先生は「新聞のコラム、読んでますか?」と生徒たちに問いかけて、2025年12月2日付の朝日新聞に掲載されていた鷲田清一 先生の「折々のことば」から、中谷比佐子さんの「使い捨ておむつは便利ですが……汚れたというのがないのね。」という言葉を紹介しました。中谷さんの言葉について生徒たちとやり取りした後で、細井先生は「今日は、言葉に注目していきます」と言って授業を始めます。
こうして、新聞のコラムなど現代的な言葉を授業で紹介してくれる授業は、生徒たちの言語感覚を広げることに繋がりそうだと感じました。

生徒たちには今回の単元「それでも、言葉を」の振り返りシートがロイロノート・スクールで、配付されています。振り返りシートには、毎時間の目標を記入する欄や、評価をする欄、自分自身の学びの振り返りを記入する欄などが用意されています。

「読み方がわからないところにはふりがなをふったり、共感できるところ、納得できるところ、わからないところ、疑問に思うところに線をひいてください」と言って、細井先生は教科書の「それでも、言葉を」を全文通読します。
この後で4人グループになって、5分間話し合いをします。それぞれが教科書本文に線を引いたところを共有してまとめていきます。
細井先生は、「(ロイロノート・スクールの)資料箱に、困ったとき用のカードを入れてあるので、見てもいいよ」と言っていました。カードには、「文章を読んでいる中でわからなかったところをグループで議論しよう」「筆者の見方や考え方に共感したところを話し合ってみよう」「筆者の伝えたいことを本文から読み取り言葉にしてみよう」というふうに、具体的にどんな活動をしてみたらいいかが書かれていました。

この授業では、生徒たちはまず「それでも、言葉を」を読んで、筆者が伝えたいことを考え、言葉にします。その後で、自分で「コラム:折々の言葉」を書き上げます。そのために、以下の3つの要素を書く課題が提示されています。
- あなたの心に響いた大切な「ことば」
本や映画、歌詞、身近な人のことばなど - それは誰の「ことば」なのか
- その「ことば」にまつわるエピソード(200~300字で理由や思い出を)
自分でコラムに書きたい「ことば」を探しておいてください、と細井先生が伝えたときに、「先生の座右の銘は知ってる?」と訊くと、生徒たちが「速度を上げるばかりが人生ではない」とすぐに答えていることに驚きました。細井先生が自分の座右の銘である「速度を上げるばかりが人生ではない」という言葉をテーマに、生徒たちと一緒に「コラム:折々の言葉」を書くことができれば、生徒たちと同じように、先生も書き手として授業に参加する授業が実現します。そうした授業の経験は、生徒たちにとって得難いものであるように感じました。
No.4に続きます。
(為田)