教育ICTリサーチ ブログ

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越谷市立大袋小学校 授業レポート No.1(2018年2月1日)

 2018年2月1日に、越谷市立大袋小学校にて開催された、授業エキスパートを目指す授業研究会に参加しました。6年1組で、清水 先生がされた理科の授業「電気と私たちの生活」を参観しました。学習のめあてとしては、「省エネができる照明器具にするために、どのようなプログラムを組めばよいか考えよう」でした。
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 授業が始まると、児童一人ずつに、紙で作ったプログラミングのブロックがセットで配られます。コンピュータを使わない、アンプラグドな形式でプログラムをどう組めばいいか考えていきます。
 今回は、「人がいるか/いないか=人感センサー」と「明るいか/暗いか=明るさセンサー」を使って「電球の明かりをつける」「電球の明かりを消す」という行動についてプログラムをします。最初は、手元にある紙のブロックを組み合わせて個人でそれぞれに考える時間をとります。
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 その後、「人がいるか/いないか=人感センサー」「明るいか/暗いか=明るさセンサー」の2つの条件を「片方の条件にだけ当てはまったら」「両方の条件に当てはまったら」「両方か片方の条件に当てはまったら」と組み合わせて使って照明をつけるプログラムへと課題がレベルアップしました。
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 グループになってみんなで考えます。考えた成果は、まなボードの中に大きな紙のブロックを入れます。できあがったプログラムについて、清水先生は見ていきながら、「これはどうして?」と質問を投げかけていきます。ここで、「どうしてそう思うのか?」という発問をすることは本当に大切だと思います。
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 実際に考えたプログラムが動くかどうかは、文教大学の学生さんが作ってくれた、Scratch上で動く判定プログラムを使って試してみました。実際にどうだろう?と目に見えるのはよかったと思います。機材があれば、実際に「明るさセンサー」と「人感センサー」を使って電球の明かりがつくかをやってみることもできますが、アンプラグドでもこうして判定用のプログラム(1台のノートPCで運用)を組み合わせると、擬似的に実際にどうなるかを見せることができます。
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 次回の授業では、「プログラミングキットを使い、信号機のプログラムを実際につくってみる」という指導案になっています。今回、アンプラグドでやってみたプログラミングが、今度は実際のプログラミングキットを使うようになることで、どのように学びが深まっていくのか、非常に興味があります。

 No.2に続きます。

(為田)