2019年8月2日に、福生市立福生第七小学校で公開EdTech研修会が開催されました。福生第七小学校では、2019年度の校内研究主題を「EdTech(教育×IT)を活用して、21世紀を生き抜く確かな学力を育む」として、研究授業を重ねてきています。
会場の体育館の前方と後方にスクリーンを設置し、2ヶ所で模擬授業が同時にスタートするようにしました。
模擬授業:国語(低学年) 情報活用能力 w/カメラアプリ
為田が担当した、国語(低学年)の模擬授業では、一人1台のiPadを使って、「この近くを探検して、夏を見つけてみましょう」というテーマを設定しました。iPadのカメラを使って、静止画や動画を撮影してきてもらうのですが、実際に撮影に行ってもらう前に、「写真」「動画」「絵・文章」「実物」の4つの方法を紹介し、それぞれにどういう長所があるかをみんなで話し合いました。ここで紹介した4つの方法が、情報を伝えるメディアとなります。「どのメディアを使う」と「どんなことが伝わりやすいのか」を考えてもらうことで、情報活用能力を育むという意図で模擬授業を設計しました。こうして、メディアの違いを意識した上で、実際に体育館の外へ飛び出して、夏を探してきてもらいました。
外へ出て撮影してきてもらったものを、近くの人たちと見せ合って、説明をしていきます。満開のひまわりや、麦わら帽子、子どもたちが持って帰らなかった朝顔の鉢など、さまざまな写真が撮影されていました。
こうして、「自分はこういうのを見つけてきたよ」というのを紹介し合う、という活動は、子どもたちがやってもとても楽しいものです。参加者の皆さんが、模擬授業の趣旨を理解し、積極的に参加してくれました。
その後で、何人かの人にみんなの前で発表をしてもらいました。写真もありましたが、その他には「やはり実物がいいと思う」と、バッタを捕まえてきた人もいました。こうした発想は子どもにありそうですし、とてもよかったと思います。iPadがあるからといって、実物に触れてはいけないということでは当然ありません。
また、個人的にとてもいいな、と思ったのは、水飲み場でバシャバシャと水を頭にかけるところを撮影した動画でした。これも、写真では伝わらない臨場感がありました。こうして、「この方が伝わるんじゃないか」と考えるためには、メディアを複数選べるようにして子どもたちに触ってもらうのがいいと思います。
また、一人の参加者の方が、かき氷の写真を紹介していたので、「どこにあったんですか?」と訊くと、「検索しました」とのことでした。こうしてリアルな世界にないものを、検索して教室に持ち込むこともできます。こういうときに、どういう返しをするのか、ということも、先生方には必要になってくる、と思いました。
No.3に続きます。
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(為田)