2021年11月18日~21日までの4日間、Edvation x Summit 2021 Onlineが開催されました。参加できなかった学校の先生方が少しでもエッセンスを知れたらいいなと思い、僕が参加したセッションについては、聴きながらメモをまとめたTwitterを公開していこうと思います。
www.edvationxsummit.jp
セッション「20xxの未来の教育にXR(VR/AR)テクノロジーがどのように寄与するか?」
見逃し配信で、セッション「20xxの未来の教育にXR(VR/AR)テクノロジーがどのように寄与するか?」を視聴しました。登壇されたのは、豊福晋平 先生(国際大学GLOCOM 准教授・主幹研究員)、デビットベネットさん(レノボ・ジャパン合同会社 代表取締役社長)、内山泰伸 先生(立教大学 大学院人工知能科学研究科 教授 研究科委員長)、山下博教さん(日本電信電話株式会社 経営企画部門 XR推進担当 担当部長)でした。
モデレーターの豊福先生が「いま、教育のICTに不足しているものはなにか、20xx年の教育でどんなことができるのか、を話していく」と方向性を示して、セッションが始まりました。
「GIGAスクールについてのコメントを。教育の情報化、日本は世界的に見て遅れている。GIGAスクール構想は、事実上ラスト・トレインだと思うが、現場の危機感はあまりない気がする。このまま死蔵されてしまうのでは。GIGAスクールの課題、beyond GIGAはどんなふうでしょう?」(豊福先生) #ES2021
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) November 20, 2021
登壇者の皆さんからのコメントが続いていきます。
「今までの学校教育のあり方から変わるチャンス。画一的だった教育を個別にチューニングできるようになる。個別化していくうえで、コンテンツが重要になる。そこが十分にできていないと思う。根本から変わるチャンスだが、それを受け入れるマインドセットが社会にも学校にもない」(内山先生) #ES2021
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) November 20, 2021
「教育系YouTuberのコンテンツ活用。YouTubeのコメントを機械学習で分析してみると、子どもたちが高く評価している(短時間で学べるし繰り返し学べる)。これを学校はどう見るのか。コンテンツは日本のあらゆる人たちが提供できるようになっていく」(内山先生) #ES2021
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) November 20, 2021
「NTTグループには、まなびポケットがある。入ったけれども使っていない、使っている先生と使わない先生のディバイドが課題。コンテンツ、教材、デバイスが揃った段階で、どう使ってもらえるようにするかを水平展開するのが課題。」(山下さん) #ES2021
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) November 20, 2021
「TV会議の一方通行の授業に集中できない子どもが多数、との相談から、VR空間でのバーチャルクラスルームを提供している。生徒同士のコミュニケーションの場になっている。VR空間のなかで3Dオブジェクトを使った共同学習をする塾などもある」(山下さん) #ES2021
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) November 20, 2021
「VR学校の良さは、試してみないとわからない。先日、実際に1時間VR会議をやってみたら、Face to faceと同様に話ができたと思う。それは大人がやったことだけど、試してみないとわからない良さがあると思います。」(ベネットさん) #ES2021
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) November 20, 2021
「LenovoがGIGAスクール小学校・中学校シェアNo.1(28.1%)。このスピード感で一人1台の情報端末を整備した国はない。ただ、最大の問題は、使ってる?(Are you using it?)ということ。beyond GIGAよりも、いまのGIGAが心配。どんな使い方でもいい。」(ベネットさん) #ES2021
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) November 20, 2021
「子どもたちが自分のペースで、どこからでも教育を得られるのが、GIGAスクール構想のいいところ。先生が使えなくてもいい、子どもたちに使ってもらえれば、どんどん使っていくと思う。」(ベネットさん) #ES2021
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) November 20, 2021
ベネットさんが「Are you using it?(使ってる?)」とコメントしていましたが、もっともっと一人1台の情報端末が使われるようにならないといけない、と豊福先生も同意します。
「とりあえずどんな使い方でもいいから使ってみろ、というのは賛成。授業で使えば先生方の負担になるので、デジタル連絡帳などで使えばいい、と私も思います。また、PCが自分の未来を開く道具だ、というふうに子どもたちが思うタイミングで使ってほしい。子どもに委ねた方がいい」(豊福先生) #ES2021
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) November 20, 2021
そのうえで、近未来の教育をどう考えているか、と次のテーマに移っていきます。
「テクノロジーは道徳のない増幅器である、と言われます。監視もできるし、子どもたちの才能を開花させることもできる。近未来の教育をどのように考えていますか?」(豊福先生) #ES2021
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) November 20, 2021
「今年、来年、再来年で何ができるだろう?コンテンツをどれだけ充実させられるかが論点だと思っている。市民の誰もが教育コンテンツの担い手になると思っている。シビックテックの勃興、市民による市民のためのテクノロジー活用」(内山先生) #ES2021
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) November 20, 2021
「例として:学生による学生のためのスポーツテック。画像認識AIを活用し、スポーツの動作を解析。かつては高額な装置やシステムが必要だったが、スマホやタブレットでできるようになった」(内山先生) #ES2021
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) November 20, 2021
「メタバースが教育の新天地に。極限まで実在感を高めた仮想現実(VR)。アバターを本人をコピーしたデジタルヒューマン、現実の部屋をフォトリアルにコピーした3DCG教室を提供。立教大学で実証実験中」(内山先生) #ES2021https://t.co/xjTHCK6aMU
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) November 20, 2021
「NTTが次に目指したいのは、よりリアルなVR空間。ナチュラルなVR空間。3Dオブジェクトを使った、子どもたちが喜ぶコンテンツ。PCでキーボードを使って入るのではないものを。そうすると、技術的なブレイクスルーが必要になる。それがIOWN。それを実現させたい」(山下さん) #ES2021
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) November 20, 2021
「XRはコロナ禍が終わったら使われなくなる、というのではない。いろいろな課題があって学校に来られない人たちをはじめ、さまざまな分野で使えるようになる。ナチュラルな社会をめざすラボ NATURAL SOCIETY LABを立ち上げた」(山下さん) #ES2021https://t.co/65oqq3Ubtb
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) November 20, 2021
「COVIDで世界は変わった。教育も変わっている。未来の教育は、VRによって、1.体験によるアクティブラーニングの定着 2.アバター変身によるインクルーシブ教育の実現→VR・ARが平等を実現する 3.時空を超越した教育ができる」(ベネットさん) #ES2021
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) November 20, 2021
「すべての子どもたちに優れたテクノロジーを Smarter Technology for all Students」(ベネットさん) #ES2021
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) November 20, 2021
最後にベネットさんが言った、「すべての子どもたちに優れたテクノロジーを Smarter Technology for all Students」という言葉も本当にそうだな、と思いながら聴いていました。
「GIGAスクール構想によって、一人1台の情報端末が配備されて、そのうえに何を載せていこうか、という議論ができるようになった」(豊福先生) #ES2021
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) November 20, 2021
一人1台の情報端末がようやく配備されたいま、子どもたちが知的活動の道具として使いこなせるようになるために、学校をサポートしていきたい、と思いました。まだまだやれることはたくさんあるはずなので、より一層、精進したいです。
No.8に続きます。
blog.ict-in-education.jp
(為田)