月刊私塾界12月号が発刊されました。特集は「私塾界リーダーズフォーラム2025 A/W」です。Session1「学力とは何か、塾は何を育てるのか ―入試制度の変化を超えて、「学ぶ意味」を問い直す」に興味を惹かれました。龍谷大学 社会学部 准教授の松岡亮二 先生が登壇されていました。

松岡先生のセッションのなかでの発言から、自分の関心にすごく近いところを引用しておきます。こういう視点からも、学校教育や受験制度を見ていきたいなと思っています。
学歴レースに乗るかどうかが無作為(ランダム)に生じているのであれば問題はありませんが、出身家庭のSES(Socio Economic Status)、出身地域、性別といった、本人には変えようのない「生まれ」によって格差があります。もし放置するのであれば、それは身分社会とあまり変わらないことになってしまいます。データを見る限り、日本は「緩やかな身分社会」といえます。(p.64)
松岡先生の著書はこのブログでも紹介してきています。ぜひ合わせて読んでみていただければと思います。
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「挑む私学」では、海陽中等教育学校が紹介されていました。非認知能力を数値化して可視化するために「ディスカバリーメソッド」を採用していて、このメソッドに沿って生徒は行動を見つめ直すことができて、体系的に非認知能力を身につけられるそうです。行動の指針となる「行動マーカー」は生徒の成長に合わせて96個設定されているそうです。すごい、興味あります。
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いつものように、僕の連載記事も掲載されています。9月、いろんな学校へ行ってきた記録です。新しいプロジェクトが着々と動き始めていた頃です。

(為田)