2025年12月16日付の日本経済新聞で、「ロート製薬、新卒採用の書類選考を廃止 生成AI普及でES均質化」という記事が出ていました。
ロート製薬は15日、2027年4月入社の新卒採用から、エントリーシートによる書類選考を廃止すると発表した。代わりに人事担当者との15分間の対話による選考を導入する。原則対面で実施し、その後に複数回の面接やグループワークを経て内定を出す。生成AI(人工知能)の普及で応募書類の内容が均質化しており、対話を通じて学生一人ひとりの個性や価値観を把握する。
「生成AI(人工知能)の普及で応募書類の内容が均質化」と書かれています。みんなが生成AIを使って書いたら、みんな同じものを書いてくるようになる。そこに「自分らしさ」ってどうやって出せるの?ということを考えるきっかけになりそうです。
就職活動のエントリーシートは、「書けていればOK」というものではなく、自分らしさを出さなくてはいけないもので、本来時間をかけてできるだけ自分を表現するようなクリエイティブなものであるべきなので、そこをしっかり表現できる人が必要ということだと思います。
ロート製薬の【2027年卒向け】ロート製薬 新卒採用ページを見てみると、「ロート製薬では、「Entry Meet採用」を実施します」と書いてあって、Entry Meet採用ホームページへのリンクが貼られていました。
AIやオンラインが主流になっている今、だからこそロートは書類選考を辞め、“直接会うこと”を大切にする選考へ踏み切りました。
時間も移動も、互いにコストがかかる中で、それでも直接会うことを選ぶのは、その場に本気が宿ると信じているからです。
画面越しでは伝わらない温度や、言葉の背景にあるあなたらしさを受け取りたい。その思いで今年、ロート人事は全国をまわり、皆さんに会いに行きます。
1人15分間の面接をしていくそうです。生成AIを使って書いたみんな同じ感じのエントリーシートよりはずっといいかな、と思いつつ、一方でプレゼンテーション能力とかコミュニケーション能力が高い人が有利になりすぎないようにできるのかな、とかも考えます。
こういう形の面接、人事の方はどう思うのか、大学生はどう思うのか、気になるところです。
生成AIの普及でこういう動きが出てきたことを、中学生や高校生に伝えていける授業を作りたいな、と思います。
(為田)