教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

『筑波発 教科のプロもおすすめするICT活用術』

 『筑波発 教科のプロもおすすめするICT活用術』を読みました。副題にある「ちょっとしたことからこんなときこそまで 事例36場面」というのがとてもいいな、と思いました。

 結局、「ICTでどんなことができるのか」という説明がたくさんあることだけでは不足で、それが授業の中だとどんなふうに使えるのか(=効果を発揮するのか)ということを見せていくことが必要だと思っています。
 この本では、国語、社会、算数、音楽、図工、家庭科、体育、道徳、外国語活動のそれぞれの時間において、どんなふうにICTを活用すればいいのかについてポイントとアイデアが紹介されています。

 では、この教科だけに有効なのかというと、そんなことはなく、現場での知見をたくさんお持ちな先生方にとっては、「この教科でこうした使い方ができるのだったら、別の教科でも応用できるのではないか?」と考えられるのではないかと思います。そうしたアイデアの横展開のために、こうした教科のなかでどう使っているのかという活用術を紹介する本は有益なのではないかな、と思います。

 帯で中川一史先生が、「教科学習の本質を追求するからこそ、ICT活用の効果が見えてきます。」と書かれていますが、まさにそういうことだと思います。教科学習を突き詰めた先に、「だから、ここでこういう機能がほしい!」というニーズが先生方に生まれてくるといいな、と思います。

(為田)