教育ICTリサーチ ブログ

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【開発秘話】 情報科カリキュラム 1学期ガイダンス@八王子学園八王子高等学校

 この連載では、八王子高等学校の情報科の授業の様子と共に、そのカリキュラムの開発秘話を紹介いたします。今回は、1学期のガイダンスの授業についてです。

 八王子高等学校では、最初の授業で、教科書・ワークブック・USB・個人アカウント情報などの配布と共に、コンピュータ教室の利用方法の説明をした後、コンピュータの基本操作を学ぶ授業を実施しています。


ミッションに取り組み、報告書を完成させることで、コンピュータの基本操作が学べる!

 ただ単に、操作や作業を説明するのでは、退屈で飽きてしまうので、コンピュータのさまざまな操作をミッションとし、コンピュータに関する調査報告書にまとめるという内容にしています。調査報告書の体裁を整えたり、ミッション自体に取り組むことで、コンピュータの基本的な操作が学べるようになっています。
 ミッションに書かれている内容を見て、「これってどう確認するの?どうやるの?」と生徒自身に操作方法を知りたいと思わせてから、説明する流れになっているので、動機付けをしつつ、説明することができます。
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よく間違う操作を、最初に学べる設計に。

 これまで、生徒たちがよく間違う操作として、以下のようなものがあったので、それらを最初の段階で学ぶ内容にして、後々の授業で間違った操作をしないようにしました。

  • オブジェクトの削除をする際に、右クリックで切り取りをしてしまう
  • 操作を間違った際に、「元に戻す」ではなく、また同じ作業をしてしまう
  • USBが表示される場所を理解していない
  • コピー&貼り付けと、切り取り&貼り付けの違いを理解していない
  • アイコンや拡張子で、ファイルの違いを理解していない
  • ファイル名の変更の仕方がわからない
  • フォルダの階層構造を理解していないので、どこにファイルがあるか理解していない
  • ポップアップで表示される内容をきちんと読んでいない

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 どれも、基本的なことなので、今回だけでなく、ほぼ毎授業で操作に影響を与える知識のものです。ガイダンスで上記のことを一連して体験しながら学ぶことで、毎授業でテンプレートのファイルを開くことやUSBにファイルを保存すること、拡張子を消さずに保存することや、オブジェクトを削除するときはDeleteキーを押すことや、ポップアップの内容をきちんと読んでからどうするか判断するといったことなどが、作業として思い出しやすくなり、定着しやすくなりました。


 次回は、情報科の1人の先生が実施されていたブレストやKJ法を使った発想法のアイスブレイク的なワークを紹介します。
※こちら、諸事情により、掲載不可となりました。大変申し訳ございませんが、ご理解の程よろしくお願いいたします。


(前田)