松林弘治『子どもを億万長者にしたければプログラミングの基礎を教えなさい』を読みました。個人的には、タイトルはあまり同意できないんですけど(笑)、いろいろプログラミングについて考える機会になりました。
プログラミング教育が必要な例:3つの類型
この本の中で触れられている、「プログラミング教育が必要な例」というのがおもしろかったです。
おおまかに3つの類型がある「プログラミング教育が必要な例」(p.38-39)
- 技術・経営の天才を発掘したい
- エンジニア的感覚を持った優れた経営者を生み出せる。
- IT系人材不足を解消したい
- 将来はプログラマーやエンジニアをもっと増やしたい。
- 全体のレベルを底上げしたい
- プログラミングを通じて論理的思考を培い、多くの人がコンピューターをより役立てられるようにしたい。
こうしてみると、この3つはどういうふうな「プログラミング教育」をすればいいのか、それぞれ違うように思うのです。ここをどういうふうに設定してカリキュラムを作るか、は考えたいところです。
入り口としては最後の「全体のレベルを底上げしたい」で、そこから「技術・経営の天才を発掘したい」「IT系人材不足を解消したい」につながっていけばいいかな、という感じで、個人的には考えています。
そう考えて、評価規準も含めてカリキュラムを作ってみたいなあ、と思います。規準を作ってしまえば、そこが上限になってしまう、というのもそれはそうだと思いますが、何も規準なしでは教える先生方も大変だと思うのでした。
▼ベネッセ「プログラミングで育成する 資質・能力の評価規準」
beneprog.com
プログラミングにも通じる「創造力」が身につくアプリ
この本の中で、「Incredible Machine」というソフトが紹介されていて、このソフトをもう15年くらい前に教え子がすごく好きで教室でよくやっていたのです。で、その開発者たちが集まって、いまは「Contraption Maker」というのを作っているそうです。懐かしい。動画を見ると、Incredible Machineととても似ている。画面上でピタゴラ装置を作って、目的を達成する、というようなゲームです。698円で購入できるようです。
www.youtube.com
もうひとつ、「inventioneer」というアプリも非常におもしろいので、別エントリーで紹介します。
blog.ict-in-education.jp
(為田)