ナンシー・アトウェル『イン・ザ・ミドル ナンシー・アトウェルの教室』を読んでいます。じっくりひとり読書会ということで、ハッシュタグ「#イン・ザ・ミドル中」を使ってTwitterでメモを書いています。こちらをブログには章ごとにまとめていこうと思います。
今回は第7章「一人ひとりの読み手を教える」です。第4章が「書き手を育てるミニ・レッスン」、第5章が「読み手を育てるミニ・レッスン」、第6章が「一人ひとりの書き手を教える」、そして第7章が「一人ひとりの読み手を教える」。読み書きの螺旋をぐるぐると回転しています。
リーディング・ワークショップとは
最初に、アトウェルのリーディング・ワークショップがどのような形を目指しているのか、ということが描かれます。
リーディング・ワークショップの「目標は、生徒と私がダイニング・テーブルに座り、思慮深く情熱的な読み手として文学を語り、お気に入りについてはその魅力を主張し、喜び、分析し、批判し、比較すること」(p.278) #イン・ザ・ミドル中
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年10月13日
「文学を語れる関係を築くことで、リーディング・ワークショップの土台が据えられ、揺るぎないものになり、単なる自習時間でないことが明らかになります。そして生徒たちは、重要な文学的語彙や判断基準と、本、著者、ジャンルについての知識」を発展させ、磨いていく(p.278) #イン・ザ・ミドル中
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年10月13日
読む時間を「単なる自習時間」にしないようにする工夫は絶対に必要だと思う。どんな種類の本であろうと、先生が、「あらゆる時間をみつけては生徒と本について話」す(p.278)ことをアトウェルの教室ではやっている。生徒が読んでいるのがラノベでも何でも話をするだろうな。 #イン・ザ・ミドル中
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年10月13日
「教師自身が情熱的な大人の読み手であることこそが、生徒には一番影響力があり、リーディング・ワークショップでの「譲り渡し」に本物の説得力を与えるのです」(p.278) #イン・ザ・ミドル中
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年10月13日
先生が、リーディング・ワークショップの中で生徒とどのように関わっていくのかということが書かれています。
リーディング・チェック・イン
生徒がただ本を読んでいるだけではなく、先生が生徒をサポートするために、リーディング・チェック・インをしています。
生徒が読んでいるときに、先生は生徒のところに行ってチェック・インを行う。「そのときに私がするのは、書名とページ番号を記録してから、一人ひとりに合わせてサポートをすること」(p.279)→一人ひとりがリーディング・ゾーンに入れているか、読むのを楽しめているか確認。 #イン・ザ・ミドル中
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年10月13日
チェック・インは本の理解度を確認する口頭試問の一種ではない。あらすじを語ってもらう場でもない。チェック・インは「短時間で、頻繁に、できるだけ多くの生徒と行う必要」(p.279)がある。 #イン・ザ・ミドル中
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年10月13日
チェック・インについては、SNSなどでステータスのように書き込んでもらってもいいかもしれないと思った。教室でクローズドでやるのもいい。一部だけでも、Twitterなどと連動したら、外部のファンやときには作者と繋がることもできるかもしれない。いきなりは危険かな…。 #イン・ザ・ミドル中
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年10月13日
レター・エッセイ
アトウェルのリーディング・ワークショップは、チェック・インとレター・エッセイの2つが大きな役割を果たしています。
3週間に1回、レター・エッセイを書いてもらう。「ノートに少なくとも3ページ書くことになっています。3週間を振り返り、最も取り上げたい本を選び、ある程度時間をかけて考える(略)書くことを通じて誰もが自分の考えを深められるもの。」(p.291) #イン・ザ・ミドル中
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年10月13日
アトウェルのリーディング・ワークショップは2つが異なる役割を担って生徒の読み手としての成長を支えている:1.生徒が本を楽しく読めているかどうかを確認し、気軽なおしゃべりをする「チェック・イン」2.本について分析的に批評することを学ぶ「レター・エッセイ」(p.292) #イン・ザ・ミドル中
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年10月13日
学年の初めは、全員が最初のレター・エッセイを先生宛に書く。「私が求めていることを確実に理解させ、抜けていることやよくない習慣があればそれが身についてしまう前に指摘したいから」(p.300)→その後は先生宛2回、クラスメイト宛て2回、先生宛2回というサイクル。 #イン・ザ・ミドル中
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年10月13日
「どんなふうに本が書かれ、作家の選択がどのように影響を与えたのか。生徒は書き手の技に注目し、それに文学的に反応します。教師がこのプロセスを手伝えば、生徒は積極的に、大切なものを見極める姿勢で読むことができます」(p.311)→読書感想文とはまったく違うのだな。 #イン・ザ・ミドル中
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年10月13日
まとめ
『イン・ザ・ミドル ナンシー・アトウェルの教室』の第7章「一人ひとりの読み手を教える」を読み終えた。読書にチェック・インとレター・エッセイの2つのアプローチで関わり、読み手を育てていく。生徒たちが書いたレター・エッセイ例も収録されていたのがよかった。 #イン・ザ・ミドル中
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年10月13日
そしていよいよ、最後の第8章「価値を認める・評価する」へと進みます。
(為田)