2019年1月19日に、聖徳学園中学・高等学校にて、192Cafe 公開イベント #1 私立小が創る未来の学び ~競争時代から共創時代へ~を開催しました。為田は、192Cafeに事務局として参加をしています。多くの方に参加していただいたこのイベントでは、SNSでの積極的な発信を推奨しており、僕も会場からできるかぎり、Twitterにて実況をしましたので、その様子をまとめてレポートしていきたいと思います。
今回は、森村学園初等部の榎本昇 先生による分科会A「映像×ICTでチームを作る」のプレゼンテーションをレポートします。チームで映像制作をするプログラムについて説明していただきました。
映像制作プログラム導入の目的・指導目標。「伝える」(必要な情報を抜き出す)、「ぶつかる」(ボーダーラインを超えてひとつのチームになる)、「創造する」(残り続けるオリジナルな作品) #192Cafe pic.twitter.com/5GlvZLFIwo
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2019年1月19日
テーマは身近なもので。壮大なものにすると、どこかで見たような作品になる。みんなで作ることもしない。プロデューサー、カメラ、などのように、専門職がはっきりするようにして作っている。それで、論理的思考・分析的思考・多角的思考を身につける。この3つを通して、作品を作り上げる。 #192Cafe
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2019年1月19日
ICTを用いた実際の映像制作にある役職・役割:プロデューサー、絵コンテ、音楽、クレイ、デスク、脚本など。クレイは映像に出てくる人形を作り、動かす役割。手を動かすので、子どもたちは意外とはまる。 #192Cafe pic.twitter.com/SqeWoaAffg
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2019年1月19日
ドコモのセルラーモデル+ロイロノート・スクールを使うことで、時間と場所を超えることができる。「OK」と「NO」というカードがロイロノート・スクールにあり、プロデューサーはそのカードを送る。タイムラインで先生も含めてやりとりをする。 #192Cafe
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2019年1月19日
グラフの作り方やリンクの貼り方など、子どもたちが勝手に学ぶ。先生の仕事は、やりすぎてしまったところについてコメントをすることになっていくと思う、と榎本先生。プロデューサーをやるのは、女の子が多い。わけわからないことをする男の子を叱るプロデューサーも。 #192Cafe
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2019年1月19日
絵コンテを作ってあって、子どもたちが「こういう映像を撮りたい」というのをもって作っている。そうでないと、あれもこれも撮影して、あっというまに膨大なデータ量になる。細々したものはiPadを使っての撮影もしている。 #192Cafe
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2019年1月19日
昔のことを再現する映像を作るときに、影絵を撮影した事例。昔の人の衣装を着るよりも、そちらの方がいいという演出の方針。そうしたことを子どもたちが自分たちで考えているのが素晴らしいと思う。できあがった映像作品も見せてもらいましたが、すごい。 #192Cafe
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2019年1月19日
チームの中で、「みんなで作る」ということにこだわるのではなく、むしろ完全に分業制にしているのが、「自分の得意なこと/やりたいことで貢献する」という働き方を体験することができていいと感じました。そうした働き方の方が、子どもたちが自分の将来において就く、ICTでフルサポートされた仕事の仕方に近いだろうと感じます。
そうしたチームでの映像制作を通じて、どのような変容が子どもたちにあるのかについて、SROI(Social Return on Investment、社会的投資収益率)分析を発展させた形で活動の分析・評価をされているそうです。
やっているなかで、子どもたちから「ここまでやっていい?」と提案してくれるようになってきた。映像作りを通じて、「チームワーク」「コミュニケーション」「学級集団の成熟」という領域が伸びていた。 #192Cafe
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2019年1月19日
「間違えることを怖がっていなかったか」ということが、クラスを運営するなかで大きな指針になった。自分の意見を言うことにためらいがない。→こうした成果が出るのは素晴らしいと思います。 #192Cafe
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2019年1月19日
榎本先生は、映像制作プロジェクトの指導効果最大化に向けて、3つのポイントを挙げていました。
- 役割ごとのグループワーク指導の重要性
- 他児童とひとつの目標に向かい、共に活動することで成長する。
- チームワークによる問題解決への指導
- 教員がどこまで児童の主体性や関係調整能力に任せるのか、加減が難しい。信頼関係が必要。
- チームごとの活動内容を発表する場の重要性
- 定期的に活動内容を発表させていく。時期によっては毎時間行う。
- 自己表現力育成のために、発表の場を持たせる。
SROI的分析によって、チームによる映像制作プロジェクトがどのような成果を挙げているのかがわかるようになっているのがすばらしいと感じました。
No.5に続きます。
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(為田)