映画「帰ってきたヒトラー」がおもしろそうです。
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実は2年くらい前に原作を読んで、とてもおもしろかったのです。おおまかなストーリーとしては、ヒトラーが敗戦間近の総統官邸から現代へタイムスリップする、というものです。ヒトラーそっくりさんとして芸能界デビューするのですが、狂信的で苦笑という部分も、なるほどなあ、というところもあります。野党に対する批判、戦後の歴史の進み方についての批判、いろいろとヒトラーの言葉そのまんまなのに、現代ドイツにも「そうだそうだ!」って思える部分もあるような描き方がされていました。
そして、さすがの演説技術で周りを巻き込んでいく描写があったので、映画化されたらおもしろそう、と思っていたのです。
堅い話ではなく、ユーモアもたくさんあります。当時なかったテレビやインターネットとどのようにヒトラーが関わるのかとか。秘書になるクレマイヤー嬢とのやりとりも小説でとてもおもしろかったので、映画の中でどうなっているか楽しみです。
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授業の中で全部を見てディスカッションをしたりするのは難しいと思うのですが、こうしたエンターテイメントを入口にして、ヒトラーとはどんな意味をもつ人物だったのか、というのを考えることは意味があると思いました。
NEWSWEEKでの大場正明さんのコラム「よみがえったヒトラーが、今の危うさを浮かび上がらせる」もおもしろい。
http://www.newsweekjapan.jp/ooba/2016/06/post-21.phpwww.newsweekjapan.jp
ドイツでどんなふうにこの映画が評価されているのか、知りたいですね。ドイツ語の新聞のムービーレビューにアクセスして、Google翻訳で大意を読んでみる、というようなワークショップをしてもおもしろそう。
ICT的な観点で言うと、予告のいちばん最後のメールアドレス取得するところが本当に好きです。
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(為田)