教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

オンライン講演/授業で使えるかも:チャットを拾ってくれるTA制度

 2021年も、オンライン研修に講師としてお招きいただくことが多くありました。オンラインで講師をするときには、1台だけのPCでプレゼンテーションのスライド画面を共有して行っています。画面共有する時点で、相手の顔などがあまり見えなくなり、基本はPCのカメラのレンズの方になるべく目線を向けながら話すようにしています。
f:id:ict_in_education:20211213155337j:plain

 プレゼンテーションをしている間でも、「オンライン研修にもいいことがあり、そのひとつは、質問したい人がいつでもチャットに書き込めることです。大勢の前の質問でないから緊張しないですし、思いついた瞬間に質問を投げることができます」と言っています。
 ところが、こうして始めると、プレゼンテーションをしている間にチャット着信が画面上で確認はできるものの、内容までを読むことができません。どうにか並行して操作をしても、自分のプレゼンテーションを続けながら、チャット欄を読んで、それにどう回答するかを考えることは僕にはできません。
 結果、休み時間を挟んで、その間にチャットを確認するというふうにしています。休み時間終了後の後半の展開を考えるのに、チャットでコメントや質問をいただくのは大変有益です。

 もうひとつ、プレゼンテーションの間でもチャットを内容に取り込む方法として、2020年6月に参観させていただいた九州大学ビジネス・スクール(QBS)の松永正樹 先生が担当されている「リーダーシップ論」の授業で、チャットから質問をピックアップするボランティアがいたことを思い出しました。

授業がスタートするときに、チャットの中で質問を拾うボランティア2名を決めていました。一人でオンライン授業をするとよくあることですが、先生が授業進行しながらチャットの内容を追いかけることはとてもむずかしいと思います。そのため、こうしてボランティアを置いて、チャットの流れを見ていてもらい、ときにアシスタントとして授業にチャットの内容を入れてもらうのはいいアイデアだと思いました。この日の授業では、「先生、チャットで○○さんから、こういう観点でのコメントが入っているのですが…」という具合で、授業をしている松永先生に、チャットから質問やコメントなどを選んで投げかけるという役割をボランティアの方がしてくださっていました。

blog.ict-in-education.jp

 今度、オンラインで講演をするときには、事務局の方に一度チャットで質問を拾うTA(ティーチング・アシスタント)をしてみてもらおうかな、と思いました。

 オンラインでの大人向けの研修だけでなく、中学校や高校でのオンライン授業でも同様のことはできるかもしれません。授業中のチャットでの質問やコメントに先生がすぐに反応できないので、チャットを追いかけるTA(ティーチング・アシスタント)係を日直のようにアサインして、授業をサポートしてもらってもいいかもしれないと思いました。

(為田)