教育ICTリサーチ ブログ

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授業で使えるかも:「教科書も辞書もChatGPTもGoogle翻訳も使っていいから、自分の“推し”をどんどん英語で推してみよう」

 こないだある中学校を訪問させていただいたときに、中学1年生がみんなでYOASOBIの「アイドル」を歌っていて、すごい人気だなあ、と思っていたのですが、2023年6月10日付のアメリカのビルボード・グローバル・チャート“Global Excl. U.S.”(アメリカを除くグローバルチャート)で首位を獲得したそうです。

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 グローバルチャートで首位を獲得するくらいなので、海外でもよく聴かれているということなので、どんなふうに聴かれているのだろうと思ったら、2023年5月からSpotifyでは「Gacha Pop」というプレイリストで日本のさまざまな曲が世界に発信されているそうです。
rollingstonejapan.com

 この記事のなかで、はじめて知ったインドネシア出身YouTuberのRainych(レイニッチ)の「アイドル」を歌う動画を見て、すごいなー、と感じるのでした。


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 Rainychは他にもたくさんの日本語曲のカバーを公開しています。きっと他にも、日本の曲をカバーしている人はたくさんいるのだろうな、と思います。
 そうすると、英語を使って、自分と同じ「推し」をもつ人と英語で交流する場面とかも出てきそうだと思いました。僕もはじめてアメリカへ行ったとき、同じバンドを好きだったアメリカ人学生とめちゃくちゃ仲良くなったし、いまでも多国籍のプロジェクトに参加すると推しのサッカーチームの話題で仲良くなったりします。
 学校の英語の授業でも、「教科書も辞書もChatGPTもGoogle翻訳も使っていいから、自分の“推し”をどんどん英語で推してみよう」というプロジェクトをやってみたらいいかもしれない、と思いました。自分の”推し”を誰かに一生懸命伝えるために、単語を調べたり、文法を確認したりできるのではないかと思います。

 そんなことを考えながら書店の英会話の棚を見ていたら、『世界が広がる 推し活英語』や『推し英語入門』などの本がすでにありました。こうした英語への入り口もありかもしれないと思います。

 アイドルの推しだけでなくて、ゲームでもいいと思います。対象がなんであっても、「自分の好きなものを英語で伝えたい!」というモチベーションになれば、そこから先は学校の英語の授業への取り組み方も変わっていくのだと思います。

 僕は、ChatGPTもGoogle翻訳でも何でも使えばいいと思っています。そうしたツールをいくら便利に使っても、リアルなコミュニケーションで分かり合える楽しさは少しも失われないと思います。自分の好きなものを英語を楽しむ入り口にできたらいいなと思います。

(為田)