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電子図書館サービスを提供するRakuten OverDrive・田島さんインタビュー No.3

 OverDrive事業の日本代表をつとめる、楽天株式会社の田島由美子さんにインタビューをさせていただくなかで、Rakuten OverDriveが提供する電子図書サービスは、洋書のラインナップが強いことを知りました。訳書の原書にあたる授業をする大学などの教育機関にとっては、洋書を幅広く取り揃えることは意味のあることだと思いました。実際に、近畿大学はRakuten OverDrive電子図書館システムを導入していて、授業のなかで学生が英語多読のアクティビティに取り組んでいるそうです。
 専門的な洋書ばかりではなく、カタログから選べる160万以上のタイトルの中には、「ハリーポッター」や「スターウォーズ」などの一般書も含まれていますので、こうした洋書を手軽に電子図書館に入れることもできるそうです。
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 Rakuten OverDriveの画面を見ると、それぞれのタイトルについて「読解力レベル」が設定されています。「ATOSレベル」「Lexile指数」「文章難易度」などでフィルタをかけて、条件にあったタイトルだけを表示することができます。文章難易度で調べてみると、「Kindergarten(幼稚園)からGrade1、Grade2、Grade3…」と学年ごとにタグがつけられています。
 小学校から高校までの英語の授業でも、この読解力レベルのタグを参考にすることで、Rakuten OverDriveに並んでいるたくさんのタイトルのなかから、教材として適切なタイトルを選ぶことができると思います。実際に借りてみて、「別の本にしてみよう」と思ったときにも、わざわざ図書室に行って返却手続きをする必要もありません。洋書を授業で使う先生方の教材研究には役立つのではないかと思います。

 また、音声データがついている電子書籍もありました。文字だけではなくて、耳からも英語を入れることができます。カラオケのように、読んでいる箇所に色が着く、Read Along(リード・アロング)というコンテンツもあります。
 これは、機械が電子書籍の文章をテキストとして認識して読んでいるのではなく、出版社の方でキャスティングしたプロのナレーターに読んでもらったコンテンツになっているので、読解力レベルに合わせて、さらに音声データを使えば、小学校の英語の授業で読み聞かせをするときなどにも使えると思います。

 No.4に続きます。
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(為田)