2017年5月20日に、府中市立府中第三小学校の山内佑輔 先生が行っている、図工の授業を見学しました。今回のテーマは、“「和」を伝える”でした。紋様をテーマにして、デザインをするというふうにつながっていくそうです。
山内先生は最初に、いろいろな紋様をプロジェクタで映し出し、子どもたちの身の周りにどんな紋様があるかを紹介していきます。例えば、唐草模様は風呂敷に。市松紋様は東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムに、というふうに社会につなげて話を進めていきます。
「作る」という作業の前に、まず今回の授業のめあては、「見つめる」ということだと伝えます。
ここで、グループごと座っているテーブルに紋かるたをばらして配ります。そして、「紋合わせをします」と神経衰弱に似たゲームをしていきました。
神経衰弱のゲームであれば、ゲームで楽しいし、伏せてあるカードをめくり、紋を見て特徴を見つけて覚える、というふうに、注視するプロセスを組み込むことができる、と思いました。子どもたちがとにかく楽しそうにめくっていきます。
その後、紋様を並べて、全員ですべてのテーブルを見て回って、お気に入りの紋様を自分の席へ持ち帰ってもらいます。そして、「これがお気に入り」とグループで伝え合います。
この後で、いよいよ「紋様を書いてみるよ」と伝えます。紋様は直線と曲線でできています。直線と曲線を組み合わせて、オリジナルの紋様を作ってみよう、と伝えます。ここで山内先生は、「自分でもちょっと作ってみたんだ」と紋様を描いている動画を見せます。この動画は、タイムラプス動画となっており、ハイスピードで紋様ができあがっていく様子が子どもたちには印象に残ったと思いますし、紋様を描いていくプロセスを見ることができて、直線と曲線を描いていき、重ね、塗り、ということをして紋様ができる様子が疑似体験できると思いました。
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こうしてプロセスをタイムラプス動画で見せることで、これから自分たちがすることをイメージしやすくなるのは、とてもいい教材となるのではないかと思いました。
見学させてもらった後、オリジナルの紋様は完成し、いまはクリエイタブルズ上のギャラリー「“紋様” challenge」で公開されています。
(為田)