こないだ知って、「いつか授業で子どもたちに話したいな」と思った会社があります。株式会社LUYL(ライル)。歩行を支える「下肢装具」を着用していても履けるオシャレな靴を作っている会社です。
障害当事者になってたとえば歩くことができないというように体の自由を失ったとき、下肢装具というテクノロジーで歩行はできるようになります。でも、今まで通り好きな靴を履くことができなくなってしまう。そうした人たちに、オシャレな靴を作ろう、というところからスタートした会社だそうです。
いろいろな学校でプロジェクト型学習を見ますが、社会の問題解決的なテーマを選ぶグループが多い気がしています。
LUYLがやっている一人ひとりがオシャレをして、自分らしくあることをお手伝いする、という課題の設定の仕方がおもしろいなと思っています。「身体が動かない不自由」をテクノロジーで解決し、そのうえに「おしゃれをする自由」をデザインで提供する、というLUYLさんの事例は、子どもたちに新しい視点をくれるのではないかな、と思いました。
僕も、これから年をとって、身体が思うように動かなくなったりしてくると思います(すでに、視力は確実に落ちてきていますけどね…)。そんなときに、身体を動かすのを助けてくれるテクノロジーと、今まで通りの自分でいさせてくれるデザインをほしくなるときがくるのではないかと思うのです。
「テクノロジーとデザインで人を幸せにする」という視点を、子どもたちに知ってもらいたいな、と思って、いつか教室で子どもたちに話したいな、と思っています。
(為田)