ICT市場調査コンサルティングのMM総研が、「GIGAスクール構想」で配備された1人1台端末の更新(GIGA第2期)について、全国すべての市区町村の方針をまとめた「小中GIGAスクール第2期におけるICT整備動向調査」の結果を2025年7月31日に発表しました。
回答件数は1249件だったそうです。全国の市区町村は1741件とのことで、回答率は71.7%となります。
リリースのサマリーとしては、以下の4点が書かれていました。
- 第2期のOSシェアはGoogleが60%で1位を維持、第1期から18ポイント増
- OSを切り替える自治体は28%、主な理由は「周辺自治体が利用」「運用しやすい」
- 端末単価は平均5万円、自治体・OSごとに差がみられる
- GIGA第2期の端末調達は2025年度に72%と集中、2026年度は22%
OSシェアはGoogleが60%、iPadOSが31%、Windows10%
調査結果から見ると、GIGA第2期ではOSシェアに大きな変化が見られます。「端末のOS及び台数」の設問に回答した1174団体の621万台をベースに分析すると、ChromeOS シェア60%(第1期から18ポイント増加)、iPad OS シェア31%(第1期から2ポイント増加)、Windows シェア10%(第1期から19ポイント減少)となっているそうです。
Windowsが大きく減らし、そのぶんをChromeOSが増やしている、という感じに見えます。GIGA端末のリプレイスについては、教育委員会の方々や学校の先生方にお話を伺うことが多いですが、やはり「Windowsはちょっとスペックが低くて、挙動が遅い」という声を聞くことが多いように思います。僕はWindows好きで仕事でも使っているのですが、予算の制約が強いとどうしてもWindowsは選ばれにくいかもしれません。Surface Goなど選んでいる自治体や私立学校はありますけども。
iPadは表現性が高いし、低学年でも扱いやすい、ということを言われることが多いですね。あと意外と、「iPadは故障が少ない」というのも聞きます。
Chromebookは価格と機能のバランスがちょうどいいのかな、と思います。低学年の使いやすさを考えて、キーボードとタブレット部分を切り離せるデタッチャブル型の端末はけっこう故障が多い、というのを聞くので、リプレイス後の第2期はデタッチャブルではない機種を選ぶ、というところも多いのかもしれません。
ときどき「どのOSがいいと思いますか?」と質問されるのですが、個人的には正直どれでもいいと思っています。逆に、質問してきた先生に「どんな授業をしたいですか?」「子どもたちにどんな学び方をしてもらいたいですか?」ということを質問して、それに見合ったOSの特長をお話ししたり授業事例を紹介したり、ということをしています。
OSを切り替えない理由と切り替える理由
GIGA第2期に向けて同じOSを利用する自治体が挙げる理由は、「現在利用しているOSのため」(94%)、「運用しやすい」(31%)だそうです。
GIGA端末をがんばって使えるようにしてきた過程もあり、ようやくいまのOSに慣れてきた先生方には、「継続して使いたい」「今まで使ってきた○○が使えなくなるのは困る」という声が大きいでしょうね。
教員研修をさせていただいている立場からは、これもまあ納得ではあります。これを乗り越えてOSを切り替えよう、と言っているところは、「使い勝手が悪いから!」という意見が多いのかなと思ったのですが、いちばん多いのは、「周辺自治体が多く利用している」(38%)で、続いて「運用しやすい」(33%)となっていました。
周辺自治体と合わせるのは、小学校から中学校、中学校から高校と進学していくときに、市町村立から都道府県立に学校が変わるので、そのときにOSががらりと切り替わってしまうよりは、同じOSで小学校から高校までを学んでもらいたい、というのもあるのかなと思います。ずっと同じアカウントで学べる、というメリットは大きいと思いますし。
まとめ
こうして全国の自治体がGIGA端末をどのように第2期に向けてリプレイスしていくのかが、数字でわかるのはとても勉強になりました。特に、回答された理由などは、ふだんお仕事をご一緒している教育委員会や先生方の言葉と照らし合わせながら読みました。
端末の単価や、端末調達の時期などについてもプレスリリースには書かれていますので、ぜひ全文を読んでみるといいと思います。
こうして配備されていく第2期のGIGA端末を、学校現場でどう使っていくようにするか、どう授業を変えていくか、というところを頑張ろうと思います。
(為田)