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就実小学校 授業レポート No.2(2025年9月19日)

 2025年9月19日に就実小学校を訪問し、近藤恭弘先生が担当する1年B組の情報の授業を参観させていただきました。
 黒板には「クリエイティブな1年生になる!」という大きなポスターが貼られていて、「よくみる」「よくきく」「やってみる」「あきらめない」「くふうする」「きょうりょく」「たすける」「おしえて」「すごいね」「まねる」「みつける」という、クリエイティブな1年生になるために必要な行動(アクション)がキーワードとしてアイコンと一緒に並んでいました。
 前回の授業で子どもたちから「かんがえる」「しっぱいはない」を追加しようと提案されたそうで、この日、2つが追加されていました。クリエイティブであるためにどういう行動をしてほしいのか、1年生に少しずつ言語化して手渡していっているのだと感じました。

 この日の授業では、iPadのコピー&ペーストの機能を使って自分のオリジナルのデザインを作っていきます。就実小学校が取り組んでいる3つの探究学習(個人探究・教科探究・縦割り探究)のうち、1年生から6年生が一緒になって1つのテーマを探究している縦割り探究で使えるデザインを作ろう、と近藤先生は言います。
 近藤先生は「縦割りクエストでは、1年生から6年生でみんなでいろいろやってるでしょう?でも、1年生はまだやれることは少ないかもしれない。でも、お礼の手紙を書くときに使う、便箋とかラッピングペーパーは作れるよね。そうしたら、先輩の役に立つ仕事ができると思うんだよね!」と言います。

 Keynoteを使って近藤先生がイラストを組み合わせてデザインした模様を見せて、子どもたちの「クエストの時間に使えるものを作りたい!」というモチベーションを上げていきます。

 Keynoteを使って模様をデザインする方法を紹介するときに、「模様を作るときに、たくさんの同じ形を全部描くのは大変じゃない?」と近藤先生が言うと、子どもたちからは「コピー!」という声があがりました。その声を聞いて近藤先生は「そうだよね、模様に使う形や絵を描いたら、それをコピー&ペーストしたら、同じものをたくさん簡単に作れるからいいよね」と言います。子どもたちはコピー&ペーストを使って模様をデザインしていきます。

 Keynoteに入っている図形やイラストだけでなくて、ペンを使って形や絵を自分で描いて、それをコピー&ペーストしている子もいます。1つだけでなくて、複数の形をまとめてコピー&ペーストすることでより複雑な模様をデザインすることができます。

 途中で一人の男の子から、「自分の写真を使ってもいい?」という質問が出たときに、近藤先生は「クリエイティブな1年生になる!」のポスターを指して、「ここに“やってみる”があるから、やってみるか!」と、その子に答えていました。
 こうしたやりとりを通じて、「クリエイティブな1年生になる」に書かれている行動(アクション)をどんどんやっていいんだ、というマインドが子どもたちの中に育っていくのだと思います。

 完成したデザインは、Seesawを使って共有して、みんなで見合うことができるようにしています。自分の作ったデザインだけでなく、クラスメイトの作ったデザインの良いところを見つけたり、新しいアイデアの参考にしたりするために、こうして共有する時間は重要です。

 授業の最後に、ふりかえりのワークシートを書いてもらいます。ワークシートには、「クリエイティブな1年生になる」にある「よくみる」「よくきく」「やってみる」などの行動のキーワードカードが貼られています。
 ワークシートの上半分には、「がんばったこと」のエリアと「つぎにがんばること」のエリアが用意されていて、ワークシートの下半分から行動のキーワードのカードをドラッグするだけで最低限のふりかえりができるようになっていました。さらに、ふりかえりのコメントを録音できるボタンも用意されているので、行動のキーワードを選んだときに、もっと詳しく「こんなことをしたよ!」と話したい子たちは、録音してふりかえりを残せるようになっています。

 No.3に続きます。

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(為田)