2019年9月23日にアメリカ・ニューヨークの国連本部で開かれた「気候行動サミット(CLIMATE ACTION SUMMIT)」に、地球温暖化対策を訴えているスウェーデンの16歳、グレタ・トゥンベリさんが出席し、スピーチしました。
国連のYouTubeチャンネルでスピーチを見ることができます。こうして若い世代が声を挙げることは本当に大切なことだと思います。地球温暖化が、あらゆる世代の人たちに関係することであり、内容的に耳を傾けるべきであることは前提としたうえで、このスピーチは、プレゼンテーションについていろいろと考える機会とすることができるのではないかと思いました。
日本語字幕がついたニュース映像も、検索すると多く見つけられます。こうして全文を見ることができるのは、大変ありがたいと思います。
www.youtube.com
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プレゼンテーションは、使っている言葉、文章だけの問題ではありません。それをどのようなトーンで、どのような表情で伝えるのか、ということも重要です。
教室でこのスピーチの動画を英語で見てみて、言葉として100%理解できなくても、グレタ・トゥンベリさんがどんな内容を話しているのか、どんな感情がここから読み取れるか、というのを児童生徒と考えてみてもいいのではないかと思います。
地球温暖化対策をはじめとする環境問題は、すでに経済が発展している国と、これから経済が発展しようとしている国とでは、立場が変わることも多いと思います。また、以前からの問題が継続的に存在していることもあり、多くの人が関わっていく必要があります。だからこそ、解決に時間もかかっているので、そうした問題を解決の方向に少しずつでも進めていくために、何ができるかを考えなくてはなりません。
彼女のスピーチを見てみて、「多くの人を巻き込んで、解決困難な環境問題を解決の方向へ進める」ために、このスピーチの良いと思うところ/少し変えたほうがいいと思うところ、というのを話し合ったりすることもできるかと思いました。
グレタ・トゥンベリさんは16歳。日本でなら高校生。同世代の高校生たちは、このスピーチを見て、何を思うのか。グレタ・トゥンベリさんよりも下の世代は、どんなことを思うのか、そうしたことを話し合う機会にもなると思います。
残念ながら、これらの動画についているコメント(日本語でも英語でも)や、SNSで行われている賛否両方へのコメントは、どこまで紹介すべきか悩むほどにいろいろなコメントが書かれています。そうしたネット上のコメントなどとは別に、教室で安心して語り合える環境で、この動画について話し合ったりすることは、学校にだけできることなのではないかと思います。
(為田)