教育ICTリサーチ ブログ

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『デジタル社会の学びのかたち Ver.2』 ひとり読書会 No.9「9章 結局、何がいいたいのか?」

 A・コリンズ、R・ハルバーソン『デジタル社会の学びのかたち Ver.2 教育とテクノロジの新たな関係』をじっくり読んで、Twitterのハッシュタグ「#デジタル社会の学びのかたち」を使って、ひとり読書会を実施したのをまとめておこうと思います。

 「9章 結局、何がいいたいのか?」を読みました。ここまで8章を読んできて、ここで「結局、何がいいたいのか?」という9章のタイトルです。

 ここで紹介されている、「子どもたちが、彼らの親の世代よりも、社会の中核を成すイノベーションについて抵抗がなく、よく知っていて、使いこなすことができるのは歴史上初めてのことです」という言葉は、本当にそのとおりだなと思いました。たしかに、親よりも子どもが、社会のテクノロジーをよく知っていて使いこなしている、というのは、今までの産業時代にはなかったな、と改めて思いました。

 続いて、子どもたちがテクノロジーから何を学んでいるのかを、大人はどうやって知ればいいのか、ということが書かれていました。

 テクノロジーは、子どもたちの「社会生活と学び」を変えてきた、ということも書かれています。テクノロジーの発達によって、子どもたちが接するメディアはどんどん変わってきています。

 中学生の息子のスマホでの情報摂取の様子を見ていると、いかにテクノロジーが彼らの身近にあるかを感じます。YouTubeなどから出てくる「歌い手さん」たちに親しみ、たくさんの文章やオンラインコミュニケーションに触れている彼らは、自分たち保護者にはわからないことをたくさん体験しているのだと思います。
 なるべく、どんな情報を摂取しているのかを聞かせてもらったり、一緒に楽しめるものは楽しむようにしたいと思っていますが、これを「使うな」というのはあまりに厳しいと思います。適切に、使いこなしていけるようになってほしいと思っています。ただ、無限に時間を使って、情報を消費するようにはなってほしくない、ということだけ伝えています(いきなり、「生産する側に行け」と言うわけにもいかないと思うので)。

 新しいテクノロジーに触れたときに、「わからないから、使ってはだめ」と遮断するのではなく、正しく使えるように、できるだけ一緒に取り組んでいくようにしたいと思います。

 No.10に続きます。
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(為田)