僕は毎週、小学校のアフタースクールで1年生から3年生に向けて授業をしていて、いろいろな活動をしているのですが、「どう問うか」「発問のときにどんな言葉を使うか」「どんな雰囲気で問うか」というのは本当に大事だな、と感じます。
僕はschoolTaktを使って授業をすることが多いですが、授業支援ツールをいくら使っても、結局は、子どもたちにどんな答えをしてほしいな、ということを踏まえて「どう問うか」が大事で、その想定と比較して子どもたちがどんな答えを書いてくれているのか、というのが大事だなと感じています。そんななか、「問う」ということについて書かれた本を手にとるようになり、勉強をしています。今回読んだ、井澤友郭さんの著書『「問う力」が最強の思考ツールである』はその1冊です。
井澤さんは、問いを3つに分けています(p.34)。それぞれに役割や活動への結びつきが変わってくるな、と思いました。ワークシートを作るときにも、参考になる分類だと思いました。授業へバランス良く組み込んでいきたいと思います。
- 1人称の問い=自分自身への問い
- 思考
- 判断
- 内省
- ストレートな分析
- 2人称の問い=一人の相手への問い
- 感情をより深く知る
- 信頼関係
- 行動、判断、支援
- 3人称の問い=複数の相手への問い
- 同時に的確な問いを投げかける
自分自身が授業で使っているスキルとしては、3人称の問いが多いのですが、そのなかでも一人ずつが自分ごととして考えてもらうようにワークシートを作るには2人称の問いが大事だと思いますし、自分ごととして考えるその過程はまさに子どもたちが1人称の問いを自問自答して思考ツールとして使えるようになることが大事になります。
授業支援ツールをいくら使っても、目の前にいる子どもたちを前にして、先生方がどういう「問い」をするかを考えていかなければならないところだと思います。そのための参考になる本だと思いました。
(為田)