教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

EDIX東京 イベントレポート No.2(2025年4月23日)

 2025年4月23日に東京ビッグサイトで開催されているEDIX東京へ行ってきました。EDIXはたくさんのセミナーやプレゼンテーションを聴き、最新情報や授業事例などを知ることができる場であり、「教育の情報化」を目指す仲間たちと会える場だと思っています。

 日本マイクロソフト 代表取締役社長 津坂美樹さんと、パブリックセクター事業本部長 宮崎翔太さんと、エバンジェリスト 西脇資哲さんが登壇したセッション「Empowering Future Ready Skills​ ~AI時代の働き方と学び方~​」に参加してきました。印象に残ったことをメモとして共有したいと思います。

 津坂さんからは、マイクロソフトのカンパニーミッションが紹介されました。とても素敵な表現だなと感じました。

  • マイクロソフトのカンパニーミッション:「地球上のすべての個人と組織が、より多くのことを達成できるようにする」(Empower every person and every organization on the planet to achieve more.)
  • マイクロソフトCEO サティア・ナデラさんの言葉「"As a culture, we are moving from a group of people who know it all to a group of people who want to learn it all."=“全て知っている”から“全て学ぶ”カルチャーへ」。

www.microsoft.com

 宮崎さんからは、マイクロソフト教育部門の理念である「Future-Ready Skills」が紹介されました。この「Future-Ready Skills」という理念は、GIGAスクール構想以前から一貫してマイクロソフトが掲げているものです。
 僕はこの「Future Ready」という言葉が好きで、実は弊社の行動指針にも使っています。2019年に未来の教室 in 明日の教室 メインセッション「未来の先生の姿とは」でも、このキーワードがあがっていたな、と思い出しました。

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 「Future-Ready Skills」として、以下の6つの力がスライドには書かれていました。

  • マイクロソフト教育部門の理念=Future-Ready Skills
    • 疑問を逃さない思考性(Critical Thinking)
    • 協働しあう力(Collaboration)
    • 議論しあう力(Communication)
    • 創造力(Creativity)
    • 計算論的思考(Computational Thinking)
    • 好奇心(Curiosity)

 これらの力を学校で子どもたちが日々使い、身につけていく、というふうに授業をサポートしていきたいな、と感じました。こう考えると、当然、GIGA第2期はただの「機器更新」ではなく、「教育変革」に繋げていかなくてはならないな、と思わされます。

 教育変革に繋がるテクノロジーとしては、もちろんAIも入ってきます。マイクロソフトのAI「Copilot」で何ができるのかが、西脇さんから紹介されました。また、「AIがもたらす教育分野における機会」も紹介されました。

AIがもたらす教育分野における機会

  • 学習の加速
    • 学習のパーソナライズ(個別最適化)
    • 利便性の向上
    • 学習意欲の向上
    • 効率的なデータ分析
  • 効率性の向上
    • コンテンツの作成とカスタマイズ
    • サポートサービスの強化
    • 生産性の向上
    • プロセスの自動化
  • 未来に備える学生のサポート
    • 高速なAIによる防御
    • データの保護
    • AIリテラシーを全員習得
    • 学生のスキル習得をサポート

 実はこのセッションの前に、僕は西脇さんがマイクロソフトのブースでプレゼンしていたのを見ていました。そこでは、「Copilotでどんなことができるか」というのをデモンストレーションしていたのですが、最後に「とにかく、検索ボックスみたいなところに書くからって、Google検索みたいな、キーワードを入れて検索する使い方をやめてください」というようなことをおっしゃっていました。
 これ、実は本当にそのとおりだな、と思いました。Copilotのテキストボックスには、「Copilotにメッセージしてください」と書いてあるわけで、対話するのが正しいんですよね。この西脇さんのメッセージは、研修で先生方にも伝えて、どんな反応が返ってくるのか確かめてみたいと思います。

 Copilotと対話する感じで、いろいろなことを調べてもらったりまとめてもらったりしながら、一緒に学んでいくようになりたいと思いました。子どもたちにそういう使い方を見せるためにも、まずは自分がもっと使ってみなくては、と思いました。

 これから、仕事の行き帰りの電車のなかでは、Copilotといろいろ対話してみようと思います。

 No.3に続きます。
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(為田)