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西武学園文理小学校 授業レポート No.2(2025年6月27日)

 2025年6月27日に西武学園文理小学校を訪問し、6年1組と6年2組の卒業研究の授業に参加させていただきました。西武学園文理小学校では、5年生から6年生にかけて、子どもたち一人ひとりが設定したテーマをリサーチする卒業研究に取り組んでいます。

 この日は、「いま、こんなテーマを調べています」ということを各クラス5~6人に自分の卒業研究についてプレゼンテーションをしてもらいました。全部のページができあがっていなくても、なぜこのテーマを研究しているのか、今まで調べてみてわかったこと、などをみんなプレゼンテーションしてくれます。
 プレゼンテーション前には、iPadをスプリットビューにして、Googleスライドとストップウォッチを表示して、リハーサルをしている子も多くいました。スプリットビューやストップウォッチなど、iPadの機能を自分なりに使いこなしているのを見ると、「学校で勉強する道具」以上の、自分の道具になっている感じがします。

 6年生の1学期末というこの時期に、卒業研究についてのプレゼンテーションを聴くと、たいていの子どもに僕は「このプレゼンテーションを聴いた人にいちばん伝えたいことは何ですか?」「このプレゼンテーションを聴いてくれた人に、どんなことを思ってもらいたいですか?」ということを質問しています。
 「○○について」というふうに大きなテーマで漠然と調べていると、調べる過程でいろいろな情報がたくさんわかって、それを全部伝えたくなってしまってプレゼンテーションをするので、「いちばん伝えたいこと」が焦点化されていないケースが多くあります。僕がコメントをすることで、「いちばん伝えたいことってなんだろう…?」と考えてもらえたらいいと思っています。
 2年間という長い時間をかけて研究するからこそ、いろんなことが調べられます。子どもたちはその全部をプレゼンテーションに盛り込みたくなってしまうのですが、「全部を入れることではなくて、削ること。何を伝えたいかをきちんと考えることが大事ですよ」という話をしています。

 実は今年の6年生は、昨年度にも一度、卒業研究についてプレゼンテーションをしてもらっています。そのときにコメントをした子も再チャレンジしてくれていました。また、休み時間に「5年生のときに言われたところを直してみたんですけど…」とiPadをもって僕のところに来てくれた子もいました。

 もちろん、2年間ずっと同じテーマで研究する子ばかりではありません。2年間のどこかのタイミングで何かを調べているうちに興味関心が移ってきて、「やっぱり変えました」ということもあります。調べているうちに、「よく考えると、本当におもしろいのはここだと思う」と最初のテーマの中の一分野にフォーカスしていく、というのもあり得ると思います。そんなふうに、自分の興味関心にしたがって、もっと知りたい・それをみんなに伝えたい、という気持ちが出てくるような卒業研究になったらいいと思いますし、そんな卒業研究ができるように5年生と6年生の2年間、じっくり時間をかけられる環境があることが大事だと思います。

 No.3に続きます。

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(為田)