教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

書籍

新渡戸文化中学校・高等学校 授業レポート まとめ(2023年6月12日)

2023年6月12日に新渡戸文化中学校・高等学校を訪問し、高校1年生の英語エンゲージメントの授業と中学校1年生~3年生の数学SPL(Self-Paced Learning)の授業を参観させていただきました。それぞれの授業の様子をレポートしました。 どちらの授業も、「自律す…

書籍ご紹介:『子どもの算数、なんでそうなる?』

谷口隆さんの『子どもの算数、なんでそうなる?』を読みました。子どもが算数をする様子を丁寧に観察して、その誤り方はどうしてそうなったのか、ということを紹介してくれる本です。算数を子どもに教えたことのある人は、「あるある…」と思うことが多いので…

書籍ご紹介:『科学の名著50冊がざっと1冊で学べる』

西村能一 先生の著書『科学の名著50冊がざっと1冊で学べる』を読みました。科学に興味を持ってもらえるコンテンツとして、どんなものがあるのかなと思って読んでみました。 学校の授業だけでなく、マンガ・ドラマ・映画などのエンタメなど、いろいろなきっか…

書籍ご紹介:『アナログ&デジタル 先生のお仕事 365日』

愛光中学・高等学校の松下直樹 先生から、教育あるある探検隊 編著『アナログ&デジタル 先生のお仕事 365日』を送っていただきました。松下先生は、この本の編著者のお一人です。さっそく読ませていただきました。アナログ&デジタル 先生のお仕事365日作者:…

書籍ご紹介:『再読だけが創造的な読書術である』

永田希さんの『再読だけが創造的な読書術である』を読みました。僕はいろいろな本を雑多に読むのが好きです。そんななかで、「再読」している本が何冊かあります。そんな「再読」にどんな意味づけがされるのかなと思って読みました。再読だけが創造的な読書…

書籍ご紹介:『SNSの哲学 リアルとオンラインのあいだ』

戸谷洋志さんの『SNSの哲学 リアルとオンラインのあいだ』を読みました。SNSとの付き合い方は、子どもたちにとっても、僕たち大人にとっても大事なことだと思っています。SNSと適正な距離をとって付き合うためにどんなことを考えられるのかを知りたくて読み…

新渡戸文化中学校・高等学校 授業レポート No.1(2023年6月12日)

「確かに教師は馬を水場に連れて行くことはできるが、水を飲ませることはできない。しかし、喉が渇く状態は作れるのだ」(Pham 2019) この「喉が乾く状態」を学習において作っていくのが学習者エンゲージメントという概念です。学習者の注意を引きつけ、有…

映画「ナチスに仕掛けたチェスゲーム」→シュテファン・ツヴァイク→『ジョゼフ・フーシェ』→立命館大学政策科学部というつながり

映画「ナチスに仕掛けたチェスゲーム」の予告映像を見て、おもしろそうだと惹かれ、いろいろと調べてみました。 royalgame-movie.jp 公式サイトに掲載されているコラム「シュテファン・ツヴァイクとその最後の作品」を読んで、この映画の原作が『チェスの話…

書籍ご紹介:『実践例&導入事例でわかる 明日からの教室のつくりかた スクールタクトで始めるICT活用』

授業支援ツール「スクールタクト」を提供している株式会社コードタクトさんから、『実践例&導入事例でわかる 明日からの教室のつくりかた スクールタクトで始めるICT活用』をお送りいただきました。ありがとうございます。実践例&導入事例でわかる 明日か…

書籍ご紹介:『わたし×IT=最強説 女子&ジェンダーマイノリティがITで活躍するための手引書』

NPO法人Waffle『わたし×IT=最強説 女子&ジェンダーマイノリティがITで活躍するための手引書』を読みました。わたし×IT=最強説 女子&ジェンダーマイノリティがITで活躍するための手引書作者:NPO法人Waffleリトル・モアAmazon 全体が3部構成になっているの…

書籍ご紹介:『冒険の書 AI時代のアンラーニング』

孫泰蔵さんの著書『冒険の書 AI時代のアンラーニング』を読みました。「学びは本来楽しいもののはずなのに、どうして学校の勉強はつまらないのだろう」という出発点から、コメニウスから始まってさまざまな人たちの言葉を結びながら探究していく本です。冒険…

書籍ご紹介:『みんなのアンラーニング論 組織に縛られずに働く、生きる、学ぶ』

法政大学経営学部教授の長岡健 先生の著書『みんなのアンラーニング論 組織に縛られずに働く、生きる、学ぶ』を読みました。副題にある「組織に縛られずに働く、生きる、学ぶ」ということができるために、学校がどんな役割を果たせるのだろうと思って読みま…

書籍ご紹介:『15歳からの社会保障 人生のピンチに備えて知っておこう!』

NPO法人Social Change Agency代表理事の横山北斗さんの著書『15歳からの社会保障 人生のピンチに備えて知っておこう!』を読みました。15歳からの社会保障---人生のピンチに備えて知っておこう!作者:横山 北斗日本評論社Amazon 10代から40代の登場人物10人…

書籍ご紹介:『学びを変えるラーニングアナリティクス』

京都大学学術情報メディアセンター教授の緒方広明先生と日経BP日経パソコン編集長・教育とICT Online編集長の江口悦弘氏による『学びを変えるラーニングアナリティクス』を読みました。学びを変えるラーニングアナリティクス作者:緒方 広明,江口 悦弘日経BPA…

書籍ご紹介:『ルポ 誰が国語力を殺すのか』

石井光太さんの『ルポ 誰が国語力を殺すのか』を読みました。「国語力を殺す」というセンセーショナルなタイトルではありますが、子どもたちが使う「言葉」の力についていろいろな面から書かれている本でした。読書メモを共有します。ルポ 誰が国語力を殺す…

『だれが校則を決めるのか 民主主義と学校』ひとり読書会

理不尽な校則を見直す活動や授業を見ることが多くなりましたが、ただ「校則を変える」ということを目的にしてしまうのではなく、より多角的に校則について考えたいと思って、内田良 先生・山本宏樹 先生 編の『だれが校則を決めるのか 民主主義と学校』を読…

書籍ご紹介:『子どもの見方が変わる!「見取り」の技術』

京都教育大学附属桃山小学校の若松俊介 先生と関西学院初等部の宗實直樹 先生の共著『子どもの見方が変わる!「見取り」の技術』を、若松先生からお送りいただきました。子どもの見方が変わる!「見取り」の技術作者:若松 俊介,宗實 直樹学陽書房Amazon 「授…

『学校するからだ』ひとり読書会

矢野利裕 先生の『学校するからだ』を読みました。都内の中高一貫校の国語の先生である矢野先生は、ラジオに出演されているのを何度も聴いていて、学校という場所に身を置く先生だからこその言葉を話してくださっている感じがして、ずっと気になっている方で…

『何のためのテスト? 評価で変わる学校と学び』ひとり読書会

ケネス・J・ガーゲン+シェルト・R・ギル『何のためのテスト? 評価で変わる学校と学び』を読みました。原題は、「Beyond the Tyranny of Testing: Relational Evaluation in Education(=テストの暴力的支配を超えて)」であり、学校での「評価」について…

書籍ご紹介:『今さら聞けないDX用語まるわかり辞典デラックス』

以前、このブログで紹介した「データのじかん」で掲載されている4コマ漫画が書籍化された、『今さら聞けないDX用語まるわかり辞典デラックス』を「データのじかん」編集部からお送りいただきました。今さら聞けない DX用語まるわかり辞典デラックス左右社Ama…

書籍ご紹介:『映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形』

稲田豊史さんの『映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形』を読みました。映画やドラマを早送りで観る人たちが増えてきているそうです(僕の周りにはあまりいないですが…)。昔、ビデオをテレビで見ていた頃には映像は倍…

『まとまらない言葉を生きる』ひとり読書会

荒井裕樹 先生の『まとまらない言葉を生きる』を読みました。荒井先生の専門は障害者文化論で、この本では、さまざまな闘いに身を置いていた人たちの言葉が紹介されていました。読んでいて、「言葉」について考えさせられる文章にたくさん出会いました。学校…

『現場で使える教育社会学 教職のための「教育格差」入門』ひとり読書会

中村高康 先生・松岡亮二 先生 編著の『現場で使える教育社会学 教職のための「教育格差」入門』を読みました。現場で使える教育社会学:教職のための「教育格差」入門ミネルヴァ書房Amazon 全体の目次は以下の通りです。第Ⅰ部は社会全体のテーマ、第Ⅱ部が学…

書籍ご紹介:『スマホ時代の哲学 失われた孤独をめぐる冒険』

哲学者の谷川嘉浩さんの著書『スマホ時代の哲学 失われた孤独をめぐる冒険』を読みました。スマホをもつようになって、いつでもネットに接続されていて、SNSやアプリから四六時中通知が来て、すぐにリアクションを取りたくなって…という状況に僕もあります。…

書籍ご紹介:『算数授業のオープンエンドアプローチ』

島田功 先生・馬場卓也 先生の編著『算数授業のオープンエンドアプローチ』を読みました。算数の授業を通じて、「多様な価値観や数学的な見方・考え方を磨く」ことを目指した授業事例を読むことができました。読書メモを共有します。多様な価値観や数学的な…

書籍ご紹介:『東大よりも世界に近い学校』

武蔵野大学附属千代田高等学院および武蔵野大学中学校・高等学校 中高学園長、千代田国際中学校 校長の日野田直彦 先生の著書『東大よりも世界に近い学校』をお送りいただきました。買おうと思っていた矢先にオフィスに届きまして、危うくダブるところでした…

書籍ご紹介:『バカロレアの哲学 「思考の型」で自ら考え、書く』

坂本尚志 先生の『バカロレアの哲学 「思考の型」で自ら考え、書く』を読みました。「簡単に正解が出ない問題に、根気強く向き合って、自分の頭で考える」ことのできる授業を作りたいと思っていて、バカロレアでどのような問題が出されて、思考を鍛えている…

書籍ご紹介:『13歳からの地政学 カイゾクとの地球儀航海』

国際政治記者の田中孝幸さんが書いた『13歳からの地政学 カイゾクとの地球儀航海』を読みました。地政学とは、地理的な条件に注目して、軍事や外交といった国家戦略、また国同士の関係などを分析、考察する学問です。この本のなかでは、地球儀を見ながらさま…

授業で使えるかも:「○○といく ゲームさんぽ」

いいだ さん、なむ さん編著の『ゲームさんぽ 専門家と歩くゲームの世界』を読みました。毎回さまざまな分野の専門家をゲストに迎えて雑談しながらゲームの世界を散歩する動画「ゲームさんぽ」が本になりました。 ゲームさんぽは、「専門家の目で見たゲーム…

書籍ご紹介:『多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織』

マシュー・サイド『多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織』を読みました。さまざまな考え方をする人がチームにいることの大切さを、さまざまなエピソードで読むことができて、とてもおもしろかったです。多様性の科学 画一的…